イベント控え模様ながめ、期待先行に警戒感も

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最新投稿日時:2016/07/27 18:39 - 「イベント控え模様ながめ、期待先行に警戒感も」(冨田康夫)

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イベント控え模様ながめ、期待先行に警戒感も

著者:冨田康夫
投稿:2016/07/27 18:39

明日の東京株式市場見通し

 28日の東京株式市場は、日銀の金融政策決定会合の内容発表を翌日に控えて、模様ながめムードが強まりそうだ。きょうは、政府が打ち出す経済対策が、従来予想に比べて大型になるとの観測に加え、追加金融緩和への期待感も強まったことから、外国為替市場で円安・ドル高が進行し、日経平均株価も大幅な反発をみせた。

 市場関係者からは「きのうまでの3日間で、日経平均株価が合計427円安と下落したことで、それまでの短期的な相場上昇の過熱感がやや和らいでいたところに、改めて政策期待感が強まりこれが買いにつながった。ただ、実際に何らかの追加金融緩和策が実施されたとしても、その内容次第では失望感につながるケースも想定されるため警戒は必要」との見方が出ていた。

 27日の東京株式市場は買い優勢。後場から一気に上昇が加速し、日経平均株価は一時、前日比438円高まで買い進まれる場面もあった。これは、一部海外メディアが「政府が50年債の発行を検討している」と報じ、これがヘリコプターマネー政策を連想させ、外国為替市場で一時、1ドル=106円台半ばで円安・ドル高が進行したことによる。終値は前日比281円78銭高の1万6664円82銭と4日ぶり大幅反発した。

27日の動意株

 SUMCO<3436>=一時ストップ高。
同社は半導体シリコンウエハーの大手。競合する信越化学工業<4063>が26日に発表した第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比16.8%増の600億2700万円と好調だった。半導体シリコンの需要が伸びている。好業績を評価し、この日の信越化の株価は急伸しており、これを受けSUMCOにも連想買いが入った格好だ。

 日本ゼオン<4205>=後場に入って急伸。
同社はきょう午後0時30分に、17年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は70億5400万円(前年同期比10.1%減)にとどまったものの、上半期計画135億円に対する進捗率は52.3%に達した。売上高は699億9800万円(同7.8%減)で着地。主力のエラストマー素材事業部門は、合成ゴム関連や合成ラテックス関連、化成品関連の売り上げが前年同期を下回った。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

 グローバルウェイ<3936>=後場に入ってストップ高。
同社はきょう、独コンテントサーブと業務提携したと発表。グローバルウェイが国内市場でコンテントサーブのマーケティング支援ソフトウエアを独占的に提供することで合意したとしており、これが材料視されているようだ。コンテントサーブは、商品情報管理(PIM)およびデジタルアセット管理(DAM)分野のリーディングカンパニー。マーケティング支援ソフトウエアは、既に89カ国で30万のユーザーに利用されている。

 共成レンテム<9680>=連日のストップ高。
25日の取引終了後に、建機レンタル大手のアクティオホールディングス(東京都中央区)によるTOBを発表しており、引き続きTOB価格1600円にサヤ寄せする格好となっている。アクティオHDは、傘下のアクティオを通じて共成レンテム株の20.43%を保有しているが、TOBにより完全子会社化を目指すという。なお、TOBが予定通り実施された場合、共成レンテムは上場廃止となる。

 信越化学工業<4063>=急騰し7000円台回復。
同社は26日取引終了後、これまで非開示だった17年3月期の連結業績予想を発表。売上高は1兆1800億円(前期比7.8%減)、営業利益は2250億(同7.9%増)へ、最終利益は1600億円(同7.5%増)を見込んでいる。円高の影響が売上高の減少に反映されるものの、半導体シリコンが中国スマートフォン向けなどに好調な需要を取り込み、利益を牽引している。機能性化学品も医薬用製品などの出荷が好調で全体に寄与した。株価は6000円台前半でもみ合いを続けていたが、これを評価する買いで一気に上放れた。

 バーチャレクス・コンサルティング<6193>=急反騰。
26日の取引終了後にコールセンター向けデータ分析可視化サービス「パフォーマンス・マネジメント・クラウド」をSBI証券(東京都港区)に導入したと発表したことが好感されている。同サービスは、バーチャレクスの主軸分野であるコールセンター領域において、業務中に蓄積されるコールログやコンタクト履歴を利用し、コールセンター全体やオペレーター別などさまざまな切り口の業務状況やKPI(業績評価指標)の達成状況を可視化するサービス。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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