離脱ショック後遺症も自律反発へ、実態に比べ下げ過ぎの指摘

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最新投稿日時:2016/06/24 20:43 - 「離脱ショック後遺症も自律反発へ、実態に比べ下げ過ぎの指摘」(冨田康夫)

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離脱ショック後遺症も自律反発へ、実態に比べ下げ過ぎの指摘

著者:冨田康夫
投稿:2016/06/24 20:43

来週の東京株式市場見通し

 来週の東京株式市場は、“英EU離脱ショック安”の後遺症が予想され、週の前半は下値模索の推移が予想される。ただ、外国為替市場、株式相場ともにヘッジファンドなど投機筋の仕掛け的な売りで、実態に比べて下げ過ぎたとの見方も多いため、次第に自律反発の機運が盛り上がりそうだ。日経平均株価の想定レンジは1万4700~1万5500円とする。

 市場関係者からは「24日朝方まで市場参加者のあいだで“残留派優位”の受け止めが広がっていただけに、想定外となった分だけ“離脱ショック”のインパクトが強烈となった。株価指数先物主導の問答無用の急落だけに、業績の実態以上に連動安している銘柄も多いのではないか」との見方が出ていた。

 今後の焦点は、離脱派が勝利して、市場が混乱状態にあることから先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が、危機回避へ緊急声明を発し、日銀、米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行、イングランド銀行など主要中央銀行の合意に基づき、外国為替市場での協調介入が実施されるなどの対策が講じられるかどうかだ。

24日の動意株

 ウインテスト<6721>=急反騰。
前週末17日に、Oak キャピタル<3113>を割当先とする総額8億円の新株予約権を発表以降、事業再生や財務体質の強化を期待した投機筋の買いで今週に入り8割強の上昇となっているが、全般相場の急落を受けて、値動きの軽さに注目した買いが流入しているようだ。同社はイメージセンサーや液晶向けに検査装置を展開しているが、業績低迷が続いている。今回の資金調達は、ロボット・電気自動車・IoTなど成長分野への進出戦略を推し進めるのに用いられるほか、事業拡大のためのM&A資金などに当てられる方針だ。

 アキュセラ・インク<4589>=連日の急伸。
朝高後、全体相場が下げるなか値を消す場面があったが、その後、切り返す動きをみせている。SBIグループが22日に続き、23日も大量保有の変更報告書を提出。同グループのアキュセラ株の保有比率が29.71%から31.15%に上昇したことが判明した。SBIインキュベーションが市場で同社株を買い増した。保有目的は純投資としている。

 農業総合研究所<3541>=ストップ高。
同社は、上場時の公募・売出しの規模が小さく、需給妙味が強かったことや、IPO銘柄ならではの値動きの軽さへの期待が高いことが短期間で株価急騰の背景となったようだ。これに加えて、スーパーなど小売店に設置する「農家の直売所」の展開が主な事業で、「農業×ITベンチャー企業」を標榜していることや、独自開発のバーコード発券システムなどに関する注目度も高い。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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