「自社株買い」はマイナス金利の好影響

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最新投稿日時:2016/02/19 19:43 - 「「自社株買い」はマイナス金利の好影響」(小野山功)

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「自社株買い」はマイナス金利の好影響

著者:小野山功
投稿:2016/02/19 19:43

~ 小野山功が見通す「来週の株価材料」 ~

★【ソフトバンクがストップ高】「自社株買い」はマイナス金利の好影響

先週15,000円を割り込んだ日経平均は今週持ち直し、週間で1,000円ほどの上昇となりました。週間で上昇するのは、今年2度目です。

終値での16,000円台維持はなりませんでしたが、3日で2000円も下げるパニック的な動きは収まりつつあります。

■2月の株価急落で見られた「逆転現象」

2月第2週までの株価急落で、信用買い残が大きく減少しました。12日時点の信用買い残(東・名証)は2兆6,797億円と、2014年11月以来、1年3ヶ月ぶりの低水準でした。

株価が下げる局面では、逆張り志向が強い個人投資家が買いを入れることで、信用買い残が増加する傾向にあります。

ただ、今回は下げ方があまりにも急だったため、損失に耐えかねた投資家の処分売りで、信用買い残の整理が進む逆転現象が起こっています。

日経平均は先週1年4ヶ月ぶりの安値に沈みましたが、2014年10月当時と今の相場では、状況が類似している点は、今後の展開を占う上で一つの手掛かりになるかもしれません。

■日銀効果により2ヶ月で3500円ほど上昇

当時も中国の景気減速懸念や欧州の信用不安などから、日経平均株価は節目の15,000円を割り込みました。

ちょうど中間決算シーズンだったこともあり、企業業績への警戒感も株安が理由とされました。

ただ、10月31日に日銀が追加金融緩和を発表すると、その後2ヶ月で株価は安値から3500円ほど上昇し、12月上旬に18,000円台を回復しました。

先月発表された「マイナス金利」は相場反転のきっかけにはなり得たものの、これまでに体験したことない政策なだけに市場でも判断ができないとして、不透明感を生むことになります。

良くても悪くても、マーケットは不透明感というものを最も嫌います。リスクは不確実性と同義ですので、マイナス金利導入によりリスクは高まってしまったのです。

■「自社株買い」はマイナス金利の好影響

株価下落に伴い、自社株買いを発表する企業も出てきています。(9984)ソフトバンクが15日に、5000億円を上限とする自社株買いを表明すると、翌日の株価はストップ高水準まで上昇しました。

16日のストップ高水準は700円。この日だけで、同社の時価総額が8400億円押し上げられたことになり、自社株買いに充てる5000億円以上の効果がすでに出ています。

自社株買いの効果は長くは続きませんが、投資家の心理改善は絶大でした。マイナス金利の導入が企業の自社株買いを促すようであれば、市場は影響を好感するようになるかもしれません。

小野山 功
小野山功
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想

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