2ヶ月半で「国民一人あたり110万円」を失った

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最新投稿日時:2016/02/12 19:31 - 「2ヶ月半で「国民一人あたり110万円」を失った」(小野山功)

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2ヶ月半で「国民一人あたり110万円」を失った

著者:小野山功
投稿:2016/02/12 19:31

~ 小野山功が見通す「来週の株価材料」 ~

※2/13 13:20 銘柄コード訂正

★【今後の消費動向に悪影響】2ヶ月半で「国民一人あたり110万円」を失った

株安の連鎖に歯止めがかかりません。祝日明け12日の東京市場は売り一色で、日経平均下値のサポートとみられていた15,000円を1年4ヶ月ぶりに割り込みました。

(8591)オリックス(6952)カシオ(7272)ヤマハ発動機など名だたる主力株が10%を超える下落率と売り込まれ、東証1部の5割超にあたる994銘柄が新安値を更新しました。

日経平均が2万円を付けていた昨年12月は、このまま2万2,000円~3,000円程度まで値上がりしてもおかしくないという強気の見方が優勢でした。その後わずか2ヶ月半で、日経平均は15,000円を割り込むと誰が予想したことでしょう。

今回の株安にまだ名前はついていませんが、すでに2000年のITバブル崩壊後の下げ幅(23%)を越える急落となっています。

■3年分の上昇が、2か月余りで半値戻し

2012年12月末からアベノミクス相場で、日経平均株価は約10,800円上昇しましたが、3年間かけて上昇した分の半値(5,400円)を2か月余りでほぼ吐き出した形です。

ただ、日本企業のファンダメンタルズが大きく変わったとは思えません。増益幅は縮小するとはいえ、今期(16年3月期)は過去最高益を更新する見通しですし、東証1部の配当利回りは2%を超えており、バブルには程遠い状況です。

為替が10日で10円も円高に動いたことで、業績の先行きが警戒されている面はありますが、それでもまだ112円台ですので、アベノミクス相場での円安分(38円)の3分の一ほどを戻したにすぎません。

■国民一人あたり110万円を失った

週明けの15日(月)には、中国・上海市場が春節明けで1週間ぶりに取引を再開します。来週も下げるのではないかという恐怖がマーケットを支配し、売りが売りを呼ぶ負の連鎖に陥っていることが株安の背景にあるように思います。

前日の米国株が下がったけど、円高になったけど…日本株は上がったという日が続かなければ、マーケットを支配する恐怖を打ち払うのは難しいでしょう。

昨年11月に600兆円を超えていた東証の時価総額は、2月12日時点で460兆円ほどに減少し、この2か月半に140兆円もの国富が消失したことになります。

国民一人あたりに換算すると110万円ほどを失ったことになりますので、株安による逆資産効果が、今後の消費動向に悪影響を与える恐れがあります。

小野山 功
小野山功
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想

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