TKC<9746>=急騰。
全般悪地合いのなか、一時465円高と値を飛ばした。1月13日以来約1カ月ぶりに3000円大台を回復した。9日取引終了後、16年9月期の第1四半期(15年10~12月)連結決算を発表。売上高は140億6500万円(前年同期比15.5%増)、営業利益は24億9300万円(同2倍)、最終利益は17億2000万円(同2.1倍)だった。同社は情報処理サービス大手で、クラウド型会計システムで会計事務所や地方公共団体の需要を取り込んでいる。マイナンバー制度導入に伴うシステム構築需要などをとらえ収益の伸びに反映させた。
SUMCO<3436>=急反発。
寄り付きからカイ気配で始まり、一時700円台を回復。同社は9日取引終了後、15年12月期の決算を発表。売上高は2368億2600万円(前期比5.1%増)、営業利益は294億4700万円(同14.8%増)、最終利益は197億4700万円(同21.2%増)と高水準の伸びを達成した。データセンター向け半導体需要の増勢を背景にシリコンウエハーの出荷が高水準で、営業利益段階で従来予想比9億円強、最終利益段階で同25億円強上振れした。これを好感する買いを呼び込んでいる。
メディネット<2370>=急反騰。
9日の取引終了後、葵会AOI国際病院(神奈川県川崎市)との間で、特定細胞加工物製造委受託契約を9日付で締結したと発表しており、これを手掛かりに投機資金が流入した。葵会AOI国際病院は、東京圏国家戦略特別区域における国家戦略特別区域高度医療提供事業を実施する医療機関として選定されており、循環器領域における低侵襲治療を駆使した最先端医療やがん免疫細胞治療などを実施する計画だという。これに対して、メディネットでは、細胞医療でこれまで培ってきた技術やノウハウを活用し、さまざまな特定細胞加工物および再生医療などの製品の製造を受託するとしており、業績拡大への寄与が期待されている。
カイオム・バイオサイエンス<4583>=ストップ高。
後場に入りカイ気配スタートとなり値幅制限いっぱいに買われた。9日正午ごろ、開発を進めているDLK-1抗体に関する特許について、米国で特許付与の決定通知を受け取ったと発表しており、これを好感した買いが入っている。同特許は、ヒトDLK-1を標的としたヒト化モノクローナル抗体に関するもので、現在、日本、欧州を含む各国で特許出願中だが、今回が初めての特許付与決定となる。同特許に関する抗体は、既に複数のがん治療モデルで顕著な抗がん活性を示すことが
確認されていることから、将来的な業績への寄与も期待されている。
東洋建設<1890>=急落。
一時、前日比92円安の440円まで売られた。同社はきょう午後1時に、16年3月期第3四半期累計(15年4~12月)の連結経常利益が57億9400万円(前年同期比18.7%増)になったと発表。ただ、10~12月期でみると17億5100万円(前年同期比7.6%減)となっていることが嫌気される格好となった。
KDDI<9433>=急落。
一時、前日比306円(10.0%)安の2769円まで売られる場面があった。9日の
日経平均株価は、前日に続く大幅安で600円を超す下落となる場面があったが、同社株は下落寄与度のトップに顔を出している。東京株式市場には「ヘッジファンドの売りが膨らんでいる」(市場関係者)との見方が出ていた。