日経平均1万6000円の攻防、乱高下相場を嫌気

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最新投稿日時:2016/01/21 18:12 - 「日経平均1万6000円の攻防、乱高下相場を嫌気」(冨田康夫)

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日経平均1万6000円の攻防、乱高下相場を嫌気

著者:冨田康夫
投稿:2016/01/21 18:12

明日の東京株式市場見通し

 22日の東京株式市場は、日経平均株価1万6000円を巡る攻防となりそうだ。きょうの大幅続落で、年初からの日経平均株価の下落幅合計は3016円と3000円幅を上回り、下落率でも15.8%に達している。常識的には心理的なフシ目の1万6000円を目前にして、バーゲンハンティングも想定されるところ。

 ただ、市場関係者からは「きょう前場に買い戻しが加速して、いったんは前日比318円高まで急反発したものの、いったん下げ基調に転じると極めて短期間に機械的な売りで398円安まで叩き込まれる乱高下を前にして、多くの個人投資家は“戦意喪失状態”に追い込まれている」との見方が出ていた。国内で株価にプラスとなる材料は期待できず、原油価格や外国為替市場での円相場、さらに海外株式市場などの外部要因が大きく改善しない限り、本格的な反転上昇には時間が必要な状態にある。

 21日の東京株式市場は、前場買い優勢で後場寄りに日経平均株価は300円超の上昇をみせたものの、その後は一転して売りが加速、終値は前日比398円93銭安の1万6017円26銭と安値引けで連日の昨年来安値更新となった。

21日の動意株

 シャープ<6753>=後場急騰。
経営難にあえぐ同社の再建に向けた交渉が大詰めを迎えているが、官民ファンドの産業革新機構と台湾の鴻海グループなどとの出資額を巡る思惑が錯綜している。直近では「ウォールストリートジャーナル電子版を通じ鴻海グループが53億ドル(6200億円強)で同社株を買収する意向を固めたとの観測が出て、これに短期資金が飛びついた格好となった」(国内ネット証券大手)という。

 健康コーポレーション<2928>=一時ストップ高。
同社はきょう午前11時45分に、中国消費者向け越境ECでアリババ(東京都中央区)と提携したと発表。これが刺激材料となっているようだ。ただ、全体相場の下げ加速で大引けに掛けて大きく伸び悩んだ。アリババは、ソフトバンクグループ<9984>と中国のアリババグループの合弁会社。同社はアリババの支援を受け、どろ豆乳石鹸「どろあわわ」販売を手始めに商材をグループ全体に広げ、海外向けの販売比率を引き上げるとしている。

 ホクシン<7897>=後場急動意。
同社はこの日午後1時45分、16年3月期の単体業績予想の修正を発表。売上高を従来予想の100億円から109億5000万円(前期比9.1%増)へ、営業利益を2億円から3億4500万円(同2.2倍)へ、純利益を1億3000万円から3億2000万円(同2.1倍)へ上方修正した。新設住宅着工戸数が前年度に比べ好調に推移していることから販売数量が当初計画を上回る見込み。これに加えて生産量増加による固定費比率の減少、販売価格の持ち直しなども寄与している。

 ソースネクスト<4344>=大幅反発。
同社は20日の取引終了後、今年で設立20周年を迎えるのを記念して、サイト上で今月から1年間、毎月20日から翌月19日まで月替わりキャンペーンを実施すると発表しており、需要喚起につながるとの期待感から買われている。 第1弾として、同社のデビュー作である「驚速」シリーズ全製品を標準価格の最大26%割引で販売する。また、このほかにもさまざまなイベントを企画しているという。

 ACCESS<4813>=一時ストップ高。
同社はきょう、車載向けブラウザ「NetFront Browser NX Automotive Plofile」が英ジャガー・ランドローバーの次世代インフォテインメントシステムのブラウザとして採用されたと発表。これが材料視されているようだ。

 インフォコム<4348>=大幅反発。
SMBC日興証券が20日付で投資判断を新規に「A」としたことが好材料視されている。同証券では、16年3月期までの低採算事業からの撤退および同事業の圧縮で、今後は電子コミックの高い成長力が浮き彫りになると予想。17年3月期の同証券予想予想PER11倍の時価水準は他社比で割安感があると指摘しているほか、電子コミックの利益成長をベースとした過去最高益継続で、配当の積み増しも期待できるとみているという。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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