買い戻し先行で反発、価格変動の激しさを懸念

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最新投稿日時:2016/01/14 21:32 - 「買い戻し先行で反発、価格変動の激しさを懸念」(冨田康夫)

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買い戻し先行で反発、価格変動の激しさを懸念

著者:冨田康夫
投稿:2016/01/14 21:32

明日の東京株式市場見通し

 15日の東京株式市場は、週末でポジション調整の売りが予想されるものの、きょう後場後半の下落幅縮小の流れを引き継ぎ、押し目買いや買い戻しの動きが出て、日経平均株価は反発となりそうだ。

 市場関係者からは「日経平均株価は一時、前日比771円安の1万6944円と、心理的フシ目とされる1万7000円を約3カ月半ぶりに割り込んだ。これで、一段と投資家心理は悪化したものの、最後の防衛ラインともいえる昨年9月29日安値の1万6901円はなんとかし死守した。ただ、連日の価格変動の激しさについて行けない個人投資家も多い」との見方が出ていた。

 14日の東京株式市場は、前日の米国株安、外国為替市場での円高進行、寄り付き前に発表された昨年11月の機械受注統計の予想以上の悪化、後場伝えられたインドネシア・ジャカルタでの爆発事件などマイナス材料が重なって、一時1万7000円大台を割り込む急落となった。大引けにかけて、中国・上海株式市場の上昇などを手掛かりに、買い戻しが入り下げ渋ったものの、前日の上げ幅をほぼ帳消しにした。日経平均株価終値は、前日比474円68銭安の1万7240円95銭と大幅反落した。

14日の動意株

 関東電化工業<4047>=悪地合いの間隙を縫って大幅続伸。
前日にストップ高寸前まで買われた余勢を駆って、きょうも上値指向を継続。IT化が進展する自動車向けなどに半導体特殊ガス需要が旺盛。中国などで急速に拡大するEV需要も同社が手掛ける六フッ化リン酸リチウムなど車載向け電池材料の売り上げを後押ししている。16年3月期は営業利益段階で前期比69%増の78億円と高変化を見込むが。市場関係者の間では増額修正余地が大きいとみられている。

 理経<8226>=大幅続伸。
全般相場が悪化するなか、値動きの良い小型のテーマ株に短期資金が向かっているが、同社もドローン検知システムを手掛けていることから、ドローン関連の一角として買われているもよう。また、この日は同じくドローン関連銘柄で前日まで7日連続でストップ高していたドーン<2303>が連騰していることも刺激材料となっているようだ。

 東洋建設<1890>=後場切り返す。
同社はきょう、JFEエンジニアリングとの共同企業体でミャンマー港湾公社からティラワ港コンテナターミナル建設工事を約138億円で受注したことを明らかにした。この工事は、国際協力機構(JICA)を通じて供与する有償資金協力(円借款)として実施されるもの。工期は915日で、同社にとって同国では2件目、かつ最大規模の工事となる。

 ありがとうサービス<3177>=続急伸し、上場来高値を更新。
同社は13日の取引終了後に発表した第3四半期累計(15年3~11月)の単独決算で、売上高61億5100万円(前年同期比11.1%増)、営業利益3億9100万円(同38.3%増)と大幅増益となったことが好感されている。期中に物流センター3拠点を本格的に稼働させ、これまで廃棄物として処分していた商品を、ニーズのある東南アジアへの輸出販売を行える体制を確立したことがリユース事業の拡大に寄与している。

 芙蓉総合リース<8424>=続急伸。
同社は、みずほ系の不動産リース会社で不動産のほかに産業機械や航空機、医療機器向けなどを手掛け業績は好調に推移している。16年3月期最終利益は前期比13%増の160億円を見込んでいるが、第2四半期(4~9月)時点で102億1900万円と進捗率は63%に達しており、上方修正期待が強い。東海東京調査センターが13日付で同社のレーテーィングを「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価を6970円に設定しており、これを材料視する買いが集まった。同調査センターでは、リース差引利益の増加、営業外損益の改善、貸倒関連費用の低位安定などを理由に、芙蓉リースの16年3月期通期の最終利益を前回予想の152億円から195億円に増額している。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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