政府の観光支援策「Go To トラベル」事業をめぐる給付金の不正受給問題で、観光庁は28日、旅行大手エイチ・アイ・エス（HIS）の子会社など3社について、来年再開する予定のGoToトラベル事業への参加資格を停止すると発表した。刑事告訴も視野に調査を続けるという。
3社は、HIS子会社のミキ・ツーリスト（東京都港区）とジャパンホリデートラベル（大阪市）のほか、この2社と客室提供の契約を結んだホテル運営会社「JHAT」（東京都港区）。HISが24日に公表した調査結果によると、3社は架空の宿泊契約を結ぶなどして最大で計6億8千万円あまりの給付金を不正に受け取ったとされる。
観光庁は今後、3社に不正に受け取った給付金の返還を求めるほか、刑事告訴も検討する。HISには「子会社へのガバナンス（統治）が欠如していた」として厳重注意した。改善策を策定したうえで、調査も続けるよう指示した。
