はるるっぴさんのブログ
世界の基軸通貨の変遷
素人のひとりごと日記です。
ヘッジファンドの帝王 レイダリオが
通貨・貨幣システム崩壊の可能性が高まると警鐘しています。
通貨の減価と通貨が準備通貨の地位を
失うことは必ずしも同じではないが、
いずれも同じこと(債務危機)から引き起こされる。
ある通貨が準備通貨の地位を失うのは、慢性的で大きな減価による。
他の方法に比べて、貨幣増発は最も都合がよく最も理解されず
最も一般的な大規模債務リストラ策だ。
ほとんどの人は、自分の資産の価格が上がるか下がるかを心配する。
通貨が上がるか下がるかにはほとんど心配しない。
今が長期債務サイクルの終期だとすれば、
通貨・貨幣システムが崩壊する可能性が高まる。
などと警鐘されています。
日本の凡百の専門家と違うので、参考になります。
基軸通貨とは、明確な基準は存在しませんが、
国際通貨の中でも中心的な地位を占める通貨と考えてよいでしょう。
以下、米ニュースサイトの記事です。
1450年から現在に至るまで、発行する通貨が
世界の基軸通貨となった国は6ヶ国ある
注目すべきは、いずれも100年程度で
基軸通貨が入れ替わっていることだ
もちろん、国の栄枯盛衰のサイクルが
100年というわけでもなく、
このパターンが続く保障もないが、
最近のアメリカの衰退を考えると、
次にどの国の通貨が台頭するのかと興味が湧いてくる
( 米ニュースサイト Pragmatic Capitalism)
…
これから起きるであろうこと(米基軸通貨体制の崩壊)を
理解するため,過去の基軸通貨国の歴史を簡単に振り返ってみると
ポルトガル海上帝国(通貨:クルサード?)
1450~1530年(80年間)
この頃に起きたこと
1497年 ヴァスコ・ダ・ガマ 喜望峰通過
1500年 ブラジル発見
1543年 ポルトガル商人より種子島に鉄砲伝来
スペイン帝国(スペイン・ドル)
1530~1640年(110年間)
この頃に起きたこと
1492年 コロンブス アメリカ大陸周辺の島に到着
1545年 ポトシ銀山発見 大量の銀貨⇒価格革命へ
1549年 スペインの宣教師 フランシスコ・ザビエル
日本の鹿児島に上陸
オランダ王国(オランダ・ギルダー)
1640~1720年(80年間)
この頃に起きたこと
1602年 オランダ東インド会社創設 アジア貿易を独占
1636~1637年 チューリップ・バブル
1641年 江戸幕府 長崎出島でオランダ東インド会社を
通して対オランダ貿易を開始
1652~1674年 英蘭戦争⇒イギリスが海上権を握った
フランス王国、フランス共和政、帝政(フランス・フラン)
1720~1815年(95年間)
この頃に起きたこと
1720年 ハーグ条約 四国同盟戦争終結
1789年 フランス革命
1804年 ナポレオン1世 第一帝政
1815年 ワーテルローの戦い ナポレオン失脚
このときに、金融史上、有名なネイサン・ロスチャイルドによる
「ネイサンの逆売り」がありました
1815年は重要な年号です。
歴史上の大きな出来事なので教科書には載っていないようです。
大英帝国(スターリング・ポンド)
1815~1920年(105年間)
この頃に起きたこと
1914~1918年 第一次世界大戦
英国は戦費調達で財政不安が強まり、
国際金融の軸足は経済大国・債権国でもあった米国に移る
1939~1945年 第二次世界大戦
名実ともにドルが基軸通貨となる
スターリングポンドが準備通貨の地位を完全に失うまで
2度の減価があり、凋落は徐々に起こった。
多くの国が政治的圧力により外貨準備として
ポンドを持ち続けたが、彼らの資産は同時期の米資産に比べ
著しくアンダーパフォームした。(レイダリオ)
アメリカ合衆国(アメリカドル)
1921~現在(約100年)
1944年 ブレトン・ウッズ協定 ドルを基軸とした固定相場
1971年 ニクソン・ショック 米ドルと金との兌換停止
(当時の金1オンス=35ドル)⇒ブレトン・ウッズ体制の終結
参考までに、2020年5月16日現在 1オンス 1753ドル
ニクソン・ショックから米ドルの価値は対金で50分の1になっています
1985年 プラザ合意 米ドルの切り下げ
2001年 ドットコム・バブル(ITバブル)崩壊
2007年~ 世界金融危機(2008年 リーマン・ショック)
世界金融危機は現在も続いています。危機の本質が理解できていない
専門家はこの先何が起きるかわかりません。
2020年~ 新型コロナウイルス危機
世界の通貨制度・基軸通貨は、この後どうなるのでしょうか
(ほとんどの人々に影響する問題です)
興味が湧いてきます。
基軸通貨の100年サイクルは、
今回も当てはまるのでしょうか