あっちは、予備知識なしのド素人状態で、株式の講義を受けた。
おかげで、同期の皆がわかっていることが、あっちだけわからない。マジ、ヤバイ! 差がありすぎると、講義のたびに淀んでいた。
数回の講義で気づいた。
講義を受けに来ているということは、「稼げていないという一点において、あっちと他の受講生とのあいだに、差は無い」ってことに。株式の講義なんてものは、どんなに経験年数があろうが知識があろうが、基本的に、稼げていないから受けに来るものだ。稼げているのなら、講義の場にいるわけがない。
株式の学校とは、基礎知識すらない人間と、知識はあっても稼げていない人間が集まっている場である。
怖い、かなり怖い、そーとー怖い。マジでひきつるほど怖かった。
短期決戦で、仕上げようとあがきまくって、約3年。講義の場を出ていくのに約3年かかった。
3年かかって、どこが短期決戦だとつっこまれそうだが、あっちの実力では、3年でもオンの字だったと、イチヌケできた自分に胸をなでおろしている。