全然勝てなかった時期に、同期が爆益を出していた。彼らは相場が見えると言い、相場に合わせて勝負をかけ、ことごとく利益にしていた。
あっちも、自分なりに完コピした(つもり)が、負ける。同時期に師匠も、状況に応じてケースバイケースという言葉をよく使われていたし、そういうトレードをされてもいた。
我ながら、師匠と同期のトレードを、必死になって研究したと思う。結果、みごとに泥沼に落ちた。
はてしない泥沼中に、そもそも自分が、頭がカタイうえに、優柔不断で、他人様が上げ膳据え膳してくれるなら、楽ちんに乗っかりたいタイプなのに、状況に応じてケースバイケースの裁量トレードに向くのか? という疑問がわいてきた。
この疑問が、あっちのターニングポイントになった。
頭がカタイから切替えに時間がかかる、時間を食っているうちに状況が変わる。
迷いを楽しむ習性がアダなって、迷っているうちに機会を逃す。
仕事を除くほぼ全てで、他人様がが決めてくれりゃ、そりゃあ、ありがたくのっかる精神バリバリだから、他人が出してくる銘柄に目がいってしまう。よそ見をしているあいだに、自分が狙っていた銘柄を仕掛け逃す。
この状態で、この個性で、裁量トレードに向くのか????
そもそもこういう奴が、裁量部分が大きいトレードを、やってもいいのか????
いいわけないだろう!!!! 危なすぎて話にならんだろう!!!!
ジャンケンでいうなら、状況に応じてグーチョキパーを出す技を身につけるより、常にパーを出す技を磨く方が向いている人がいる、と何かのトレードの本で読んだ記憶がよみがえった。向いているその人とは、あっちのことではないだろうか? 頭カタイもんね。
優柔不断で迷いまくるんだから、迷いようがないレベルに明文化したらどうなる? どうなってもたぶん迷うよりマシになる。他人様が出してくる銘柄に乗っかる前に、この条件の銘柄なら乗っかってもいいって条件を決めたら、他人様が選んだ銘柄も自分が選んだ銘柄も、条件は同じになる。条件にあう銘柄なら乗っかってOKにすりゃいいじゃん。
これらを大前提にして、自分のルールというか、エントリーポイント、エグジットポイント、ロスカットポイントを決めよう。そもそも頭が柔らかくて変わり身が早い師匠や稼いでいる同期とは、個性が違うのだ。違うのなら違う道を探さなければ、勝てるわけがないでねぇかという気づきが、超泥沼から脱出させてくれた。
例えば、どんな形のチャートをトレードするか、みたいなものを決めてみる。
「(チャートの形)下から長期移動平均線、中期移動平均線、短期移動平均線の順に並んでいる (トリガー)短期移動平均線より上にある株価が、上から落ちてきて、短期移動平均線に当たって陽線が出たら買う。 (損切、利確、見切)買値から2%下で損切り、上10%で利確。7営業日損切りにも利確にもならなかったら8営業日の寄りつきで仕切り」
みたいな、とってもざっくりルールでさえ、あっちみたいなタイプなら、損切りや利確の位置の解釈がかわってくるルールよりずっと、酷いことにはならないですむ。
酷いことにはならない状態にできれば、どっかで利益は出るし、叩いて鍛えていけば、自分にとって高い精度のルールに進化する。
鍛える前のルールは、これくらいで十分だ。ここからどう鍛えていくかだ。
半分は、あっちみたいなタイプだ。参考になる人がいるといいなと思う。
泥沼期間中は、マジでしんどかった。
あんなにしんどかったのに、忘れていくのはなぜだろう。