「先生、この話は、成り立つでせふか?」俺殿(オイドン)は、町の内科・糖尿病科の先生に尋ねて見ました。
「私の眼底に少しだけですが、出血があったのを、市立病院の医者どんが、みつけもした。ただしヘモグロビン値が、7.0でしたので、手術には、障(さわ)らないとのこで、翌日手術を受けました。」
「率直に言って手術は失敗で、網膜剥離は再剥離しもした。今その後遺症に悩んでいます。」
そこで、執刀医に「ボクの糖尿病とこの網膜剥離は因果関係は、なひのですか?と尋ねたところ、『そんなもん有りません』との答えでした。ただし、わたしは、因果ありとみています。」
「先生、人間は、怒ると、血糖値があがるとききますが、本當でせふか?」と訊くと『そふです。急速に上がり、かつ急速に下がります。』との答えだった。
これで、俺殿の目の病の、ことの因果がイッキにわかった。
病の原因は、土地と建物だな。今年の一月末に、東京から帰省した妹と、遺産相続の件で、激しくやり合った。
「俺殿家(おいどんげゑ)の主要な財産を為す『ほんまビルヂング』の
相続の件で、激しく争族しました。先生、あの時以来、真冬に蚊を、たくさん見るよになりました。つまりボクは、あの出血が示すとうりに、怒りの感情のために上がった血糖によって、網膜の血管が切れ、そして網膜剥離症が始まったと見立てています。これは、成り立つでせふか?」
内科医は、「ありえます。」肯った。「もふ、怒らなひやふにしなさい。」結局、ビルディングは、妹に譲ることにした。
11月7日に、黄班前膜の手術をうけ、三週間がたちました。
そして、今は手術をうけた右目が、0・8です。左目が1.2です。
手術前の右目の視力が、0.4でしたから、視力は倍に回復して、眼科医を驚かせています。
かならず治すぞ!絶体に直すぞ!
「知覚の扉さえ、清らかであれば、一粒の砂粒のなかに天国を見、一輪の百合の花に神の栄光を知る。」
ウイリアム・ブレイク詩句