「ペコロスの母に会いに行く」の作者、
岡野雄一氏の講演会に行って来ました
岡野さんのお母さまのみつえさんは坂道で転倒、
骨折をして入院した時に、
ゆるくゆるくぼけてきたそうです
年を取るとはそういうこと
岡野さんは鷹揚に構えていたようです
やがて、みつえさんは亡くなった夫の幻を見るようになります。
生前はDVのような扱いを受けたにも関わらず、
夫の幻影を追うみつえさんを、
「年を取るってなんて皮肉なんだろう」
岡野さんはそう思ったとのことです
でも、夫を慕うみつえさんの表情があまりにも良いので、
幼い時に見た両親の修羅場のトラウマを薄めたのかもしれないと仰っていました風呂に入りたがらない、髪を洗わない。
変な臭いを辿って、箪笥の引き出しを開けると、
うん〇のついた下着がいっぱい突っ込んでる。
口元にカレーみたいなものが付いていると思ったら、
うん〇で、トイレの壁に塗りたくっていたそうです
「死ねば良かったのに」
後片付けをしながら、そう思うことがあったそうです
「一日も長く生きてほしい」
そう思うようになったのは、
みつえさんに「胃ろう」をすると決めてからだそうです
みつえさんが亡くなった今でも、
「母の手のひらの上にいるよう」に感じるそうです
「ペコロスの母に会いに行く」の取材を受けて、新たな発見があったとき。
家で感じるみつえさんの気配。
あるいは外出先で
親の介護に全力を注ぎこむあまり、疲弊する人もいますが、
親から離れる時間を作る、「プチ親不孝」を推奨されていました