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船村徹のことを知った日

前々から、彼はスナック門の近所に家があるとは訊いていた。
でも、オイラは演歌が嫌いで、真剣に彼の作品を学んだことがなかった。

彼の一番弟子は、北島三郎だという。
そういうことも知らなかった。
その後、何人も優秀な弟子がいたのだが、鳥羽一郎が成功したという。

北島三郎はあれだけ熱唱しているのに、どこでブレスしているのかわからない。船村徹師匠から、「プロの歌手が肩で息をしてたら、しゃれにならねー」といって、厳しく指導されたのだという。


    *

そのBS番組を視たあと、オイラの知っている音楽関係の関係者がいる「スナック・カスタム」へ赴いた。元ロカビリーのプロ歌手をしていたマスターに訊いてみた。それは、僕がプロデビューするときにも習った鉄則で、たとえばオペラ歌手をみてくれという。結局は腹式呼吸だという。北島は、「オイラの鼻の大きさだろ」と冗談を言っていたが、おそらくは腹式呼吸の技術だという。阿呆なオイラは、「腹式呼吸という名の肛門呼吸なんじゃないの?」と冗談をいったら、絶句していたが。だれかサブちゃんに訊いてケロ。

船村は、ロカビリーが全盛だった時代に敢えて反逆し、坂田三吉の生涯を描いた「王将」を上梓し、前代未聞のヒットを飛ばした。





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