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昔の証券業

人づてに聞いた話ばかりの、うろ覚えの断片的な話ですが、昔話でも。

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ネット証券のない時代の株の売買は、電話でのやり取りが中心でした。


今でも対面の場合は、そうなんでしょうけど、
注文のエビデンスが電話だけだと、

「言った言わない」の問題が出てきそうで、
どちらの立場でも、不安が出そうな感じですが、それが普通。


証券会社の担当者は、顧客から電話注文を受けると、
すぐに伝票に記録し、その伝票をもって、市場に発注する。

伝票には、電話で受け付けた時間と市場に発注した時間が「打刻」される。

この間の時間は、非常に短い。1分も無いだろうか。

電話で注文を受けてから、市場に発注するまでの時間は、
○分以内というようなルールがあって、監査で定期的に徹底的に精査される。

短時間の内に、莫大な金額の処理を行う、
緊張感の高い仕事なのだなと思う。

その分、手数料も、べらぼうに高くなるわけですが。

もっとも、昔の株の取引量は、今とは全然比べ物にならないくらい、少ない。

取引所で、大量の人員を割いて、手信号で売買を行う。
人力で捌ける程度の量でしかないわけで、

その程度の取引数の手数料で証券会社は経営しているわけですから、
取引手数料は、やたらと高くなる。

その意味では、取引のシステム化、ネット証券の出現は、
証券取引の敷居を格段に下げたといえる。

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それにしても、電話でのやり取りで、よく銘柄とか、数量・単価などの情報に
間違いが生じないなー、と思うのだけど、

実際の取引の大半は、証券マンが顧客に電話をかけて、顧客にいろいろな取引を推奨する。

「あれを売りましょう。これを買いましょう。」と


証券マン自身が提案する取引なので、その後の処理を間違えるという事は、
まず無かったのだろう。

伝票は殴り書きでも、証券コードや注文金額・数量などの数字は、
誤解が出ないように、しっかり書く。

1回の取引で、数万円~の手数料。

歩合制の証券マンも多かったし、物凄く稼ぐ人も多数いた。

証券マンは、物凄く稼げる職業だった。

昔は、証券マン自身も株投資ができたから、(今はできない)、
顧客に株を勧める一方で、
自分でも投資を行っていた人もおり、一緒に儲けたり、その逆も。はめ込みも。

才覚のある人は、かなり儲けたのではないだろうか。
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バブルのころの、会社の財務経理部は、「財テク」に走るのが普通だった。

ひっきりなしに、証券マンから経理部長に電話がかかってくるし、
逆に、経理部長が、電話をかけて株取引の発注を行う。

予算で、「財テク」による利益目標が割り付けられる。
いまでは、全く考えられない時代。

バブル崩壊で、「財テク」は、タブーになってしまったけど、
もしも、あれが無ければ、今の企業のカネ余りの状況であれば、
企業の余剰資金が、株式市場において、ある程度の存在感を出していただろう。

「特金」「ファントラ」

今では死語になっていますが、
企業の余剰マネーは、証券会社に預けられ、マネーゲームの原資になっていました。

今の時代は、株主への配当や自己株買いなどに向かう。それだけ普通の状態になった。
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バブルの時代は、企業や一部の富裕層の余剰資金が、
証券会社を通じて、株式市場で、回転売買が続いて、
企業の実力以上に株価がつり上がっていく時代。


それも終焉に近づくと、損をする人や企業が多数出てくる。

そこで「損失補填」の問題が出てくる。

「投資は自己責任」というのは、今の時代では当たり前になってきたけど、

昔は、そうじゃなかった。証券マンの言いなりで、取引をしていた人や企業にとっては、
投資の損失は、自己責任ではなく証券会社の責任であって、損失補填を求めるのは当然という感覚があった。

企業は、証券会社にとっては上客であり、また、企業グループを形成している場合は損失補填を渋れば、
多くの顧客を失うことになるので、優先的に損失補填をしたのだろう。

個人も、その筋の人とかかわっている人も結構いて、
証券会社の支店に、強面の団体が押しかけることになる。

命の危険があれば、損失補填もやむなしとなるだろうか。
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そんなバックボーンのない弱小個人は、泣き寝入りしかない。
証券会社を訴えようとしても、なかなか勝てない。

証券会社は、顧客とトラブルになったら、
担当者・支店長・本社の管理担当の3人が協力して事に当たる。

具体的には、顧客との話し合いには、担当者だけでなく3人で臨み、
3人で話し合いの記録をそれぞれがつける。

裁判になった場合は、顧客一人の証言より、証券会社の3人の証言の方が証拠力の点で有利になる。
単純に、話し合いは、人数の多い方が有利になりやすい。

(今は無き、U証券の人に聞いた話。この辺は証券会社によって対応は違うとは思う)

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不幸なことに、最悪の選択を選ぶ人も出てきたし、
自己破産などの手続きを取る人も多く出てくると、

証券会社も、損失を被ることになる。

損失補填として顧客から高値で買い取った塩漬け株を、
「飛ばし」という手法で、関連会社や協力企業を利用する粉飾決算が横行するも

そんなものでは、隠すことができなくなり破たん。

三洋証券とか、山一證券とか

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証券取引法(当時)により、「損失補填」が禁じられたのが、
1991年で、バブルの絶頂期。

あまりにも異常な熱狂を正常化するための取組だけど、
その他もろもろの取組を含めて、ハードランディングだったか。

バブル崩壊後は、長い冬の時代。

89年の年末史上最高値38,915円の時代は、
あまりにもおかしかった。

もう来ないだろう。そんな時代は。

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ちなみに、そのバブル崩壊後の「失われた20年」を経て、
リーマンショック後の安値が7,054円。

これまた極端であって、その中値をとって、

(38,915円+7,054円)÷2=22,985円

大体、23,000円くらいが、心地よい株価水準
という事になろうか。
(物価水準が同じ前提で)
4件のコメントがあります
  • イメージ
    RODEMU2015さん
    2019/2/16 21:54
    こんばんは。
    あまりに歴史的な話を見ちゃったので、ネットで場立ちの風景動画などを見てしまいました(笑)
    まあそんな当時は株取引などしてませんけど。
    ネット証券になってくれて良かったな。
    バブル頂点とリーマン安値の仲値が23000円ですか。なるほど、超長期レンジでの半値戻しの位置なんですね。
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    夢想人さん
    2019/2/16 22:04
    RODEMUさん こんばんは。

    そうですね、ボクもこの時代には、ひよっ子でしたし、
    取引単位の金額が大きく、手数料も高かったので、
    投資への関心は高かったものの株取引は出来なかったですね。

    今でも証券マンのイメージは、この時代の人と変わらず。
    こういった記憶も、どんどん薄れていくので、備忘録です。
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    りす栗さん
    2019/2/17 07:34
    おはようございます。

    個人だとひとりで悶々とするだけですが、組織の場合は不正に走っちゃうわけですね。

    それにしても、手信号で売買、って今からは想像を絶しますねー。
    どんだけの取引が出来たのだろう。
    すんごく早くやったのだろうけど。
    ちっちゃいころにテレビドラマで見た米相場のシーンを思い出しました。


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    夢想人さん
    2019/2/17 13:36
    りす栗さん こんにちは。

    そうですね、個人は弱いです。
    組織は不正に、向かってしまいますね。
    残念ながら、この傾向は避けられないと思います。

    手信号の売買は、一度見るとなかなか忘れられません。
    何というか、すごい職人芸だなと思います。
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