gomachan-2015さんのブログ
現実になった21000円割れ(FM予想通り)
★NYダウ、日経平均、為替;
世界同時株安は、継続する。
好調、ファンドマネージャーの予想通りか。
底は、20500円程度か?
分かっていても、売れない病?
2018年10月から始まった世界同時株安が続いているが、この市場下落の先行指標と言われているチャートがいくつか存在する。つまり、このチャートが下落すれば株価も下落する、といったものである。
ビットコイン価格と世界同時株安
読者は知っての通り、例えば2018年の市場急落を予想していた債券投資家のガントラック氏は、世界同時株安の先行指標としてビットコインを挙げている。彼は世界同時株安に下落余地があるとした上で、その理由の1つはビットコインが下落しているからだとする。
ビットコインは過剰な資金がもたらした上げ相場の代表格のようなものであり、ビットコイン価格は市場の投機的なムードを可視化している。
ガントラック氏によれば、ビットコインのバブルはこれまで世界中で行われていた減税や金融緩和による金余りによって生じたものであり、ビットコイン価格のチャートは市場に資金が余っているのか、いないのかを示しているということである。
因みにこのガントラック氏の発言は11月半ばのものであり、その当時もビットコインは下落していたが、現在ビットコインの価格はどうなっているだろうか? チャートを見てみたい。
ガントラック氏の発言から更に下落トレンドを続けている。一方で米国株の方がどうなっているかと言えば、次のようになっている。
ガントラック氏の見立てでは、米国株は今後底値を更新して下落してゆくということだろうか。少なくともビットコインの下落は止まっていない。
ボラティリティ指数
さて、ガントラック氏が相場の今後を占う上で重要だとしたもう1つの指数がある。相場の上下動の激しさを示すボラティリティ指数である。ガントラック氏は次のように述べている。
株価が下落しているのに、ボラティリティ・インデックス(訳注:価格の上下動の激しさを示す指標)がまだ低いことには驚かされる。
株式市場は下落はしているが、パニックのようなものは見られない。つまり、もっと下落余地があるということだ。
ガントラック氏は特に、2018年2月の下落と今の下落を比べてこのように述べている。面白いことに、ボラティリティ指数は2月の下落時ほどは上がっていないのである。ガントラック氏の発言した11月半ばでもそうであり、そして今もそれは変わっていない。
2つの時期を比較すると一目瞭然だろう。つまり、投資家はまだパニックになって売っているのではない。よって市場にはよりパニックになる余地がある、というのがガントラック氏の理屈である。
もう1つの先行指標
ビットコインとボラティリティ指数というガントラック氏の先行指標は、ともに株価の更なる下落を示唆している。そこにもう1つ加えたいのは、筆者の先行指標である。
読者には周知の通り、筆者はかなり以前から、アメリカの金融引き締めでは高リスクの資産から順番に下落してゆくと主張してきた。実際に、2018年の相場では先ず新興国の資産が暴落し、次にアメリカ以外の先進国の資産が下落を始め、そして最後に米国株が下落を開始した。
そしてこの下落の順番について更に詳しく見てゆくと、同じ国の資産でも高リスク資産から順番に下落してゆくことが分かる。
この観点から、筆者は世界同時株安の直前、アメリカの小型株が下落トレンドに入った時点で、弱気相場が遂にアメリカの市場に達したと警鐘を鳴らした。以下の記事である。
これまでアメリカの小型株には減速の兆しは見られなかった。しかし9月以降、遂にアメリカの小型株から資金流出の兆候が見られている。これは、これまで見られなかった新たなトレンドである。
筆者は、これを弱気相場が遂に米国市場に到達した証拠であると見ている。
当時のS&P 500(主要株指数)とRussell 2000(小型株指数)のチャートを比べてみよう。先ずはS&P 500である。
次はRussell 2000である。
小型株指数が先行して下落トレンドに入っているのが分かる。そしてこの記事を書いたまさに次の日から、S&P 500は大きな急落を開始していったのである。
筆者が言及したい先行指標とはこのRussell 2000小型株指数である。上記の比較を現在のチャートで行なってみよう。先ずはS&P 500である。
下がってはいるが、10月の底値と同じような水準であり、10月の底値からのレンジ相場から明確な離脱を示しているわけではない。しかしRussell 2000のチャートは違っている。
こちらは明らかに10月の底値を更新して新たな下落トレンドを形成している。小型株は明らかに弱気相場を継続しており、もしこれがS&P 500の先行指標であるとすれば、S&P 500はやはり同じように底値を更新してゆく形となるだろう。
結論
因みに筆者は株価の値動きを短期的に当てることを目的としておらず、またその必要性も感じていない。しかし日々のチャートの動きを確認し、相場全体のムードや流れを把握することは長期投資家にとっても非常に重要である。今回はその要点を抑えた3つのチャートを紹介した。
しかしより重要なのは長期的な観点である。そしてそれについては下落が始まる以前から説明している。いつものことだが、事前にすべて書いているので、実際に下落が起こってから付け加えることがないのである。