プリンの調理実験、転じてアイスクリームレシピ

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プリンの調理実験、転じてアイスクリームレシピ

小田真規子のレシピにて、電子レンジのオーブン機能で調理して一度失敗した。容器の大きさや材質が、小田の指定と異なっていたためだ。しかしながら、松本先生による茶わん蒸し(地獄蒸し)では、小田で失敗した容器で成功したことから、プリンも大きめの鍋やフライパンを使用した地獄蒸しでうまくいくのか、今回実験してみた。

わかりやすくするために、小田の指定した容器の大きさに近似した耐熱ガラス製容器を用いた。小田レシピに基づいて材料を調整し、その容器を用いて、電子レンジのオーブン機能とフライパンの地獄蒸しで同時調理してみた。

結果は意外なことに、小田のいうとおりの調理方法、つまり電子レンジのオーブン機能を利用した方が、一度に大量に調理することができ便利であり、また、出来上がり具合も地獄蒸しよりも滑らかな出来となった。

松本先生のレシピによる地獄蒸しだと、茶わん蒸しではばっちりなのだが、
容器が小さくなったせいなのかプリンの出来にバラツキが出てしまった。これは、強火で2分、のち弱火で12~3分という段でふたを少しずらして隙間をあけるのだが、その隙間とプリンを配置した位置関係によって、火の通り具合が変わってしまったためかもしれない。

でも、どーして茶わん蒸しだとうまくいったと思ったのだろうか。恐らく、茶わん蒸しでは完全に固まっていなくても、ダシによる旨味の方にヒトの感性が重きを置くので、満足感が高まったからかもしれない。プリンの場合だと、甘い味がするのは当たり前なので、ヒトの感性は味よりもむしろ食感の方に焦点が当たってしまうため、中身がちゃんと固まっていないと許せない気持ちになるせいかもしれない。

こうした考察は的外れなのかもしれないが、確かなことは、茶わん蒸しに比べてプリンの場合は、どーやら固まりにくい。というか、ちゃんと固まらないとヒトは美味いと感じてくれないと思われる。大量かつムラなく固まらせるための手段としては、電子レンジのオーブン機能に軍配が上がった。

味よりも食感の方にヒトの感性が向かうという他の調理に、アイスクリームがあげられると感じている。たまたま、いろいろな玄人レシピを調理してみたから感じるのだが、特に卵を使用したアイスクリームにおいては、レディーボーデンの最盛期における風味に勝るものは、皆無であった。使用している材料が異なるのもそうなのだが、食感がどうにもならない。

この食感を向上させるために、極太ごま油を使ったり、生クリームを使ったりするレシピがあるのだが、レディーボーデンの最盛期にはとうてい歯が立たない。恐らくこの問題は、いつか紹介した「味の再現調理人」でも無理なんじゃなかろうか。もしも、レディーボーデンの最盛期の味を再現できたとしたら、そのレシピは売れまくるに違いない。現在のレディーボーデンでも、再現できないんだから仕方がない。きっと、粗利にこだわっているからかも知れない。それとも、調理方法にも特許みたいのがあって、以前の権利者がその使用権を認めてくれないからだろうか。よくわからない。


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