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9月SQ値23057円は予想以上、その理由を検証してみました

9月MSQ速報値は私の予想を大きく上回る23057.94円でしたが

意外に高いと感じたのは私だけではなかったと思います。


先週初め主要証券のOP手口は概ね22500円が利益のピークだったので

9月SQ値は22500円±200円程度だろうと考えていましたが

実際には23000円を超え正直驚いています。


さらに日経平均の終値23094.67円(ほぼ高値引け)にもまたまたビックリ。


終値がSQ値を売回った月は上昇トレンドになり易いというアノマリーがあるので

9月の東京市場には大きく期待が膨らみます。


ところで想定外とも言える23000円超えの原因ですが

報道によると①トルコの金融引き締めを歓迎

②米中通商交渉や米国とカナダの二国間交渉が前進している

まあこんなところが主なニュースとして取り上げられていました。


確かにトルコの金融政策には注目が集まっていたので理解出来ますが

米中通商交渉は最初からトランプ流のはったりが見え隠れしていただけに

どうも後付けの理由に思えて仕方ありません。


では本当の理由は何でしょうか?

多少情報が交錯してはいますが、ヘッジファンドのショートカバーや

外国人の日本株買いが徐々に活発化し始めたのではないかと推察しています。


以下はその検証ですが、まずドル円相場をみると

先週末(9/14)の平均値は1ドル112.11円、日経平均終値は23094円で

日経平均が終値で23000円を上回ったのは5/21以来のことです。


因みに5/21のドル円相場は111.09円でしたが

113円台(今年2番目の円安水準)を付けた7/18の日経平均は22794円でした。


無論日本株は外部要因に振り回され易いので

円相場と日経平均株価の相関関係が崩れることがあっても不思議ではありませんが

以下の比較からもお解かり頂ける様に

日本の株価は円相場より外国人の売買動向で決まると考えるのが正しいと思います。


<ドル円相場の日中平均と日経平均株価終値比較>

1/9  =113.16円==23850円 対ドル円年安

2/2  =109.45円==23274円 米金利上昇に伴う世界同時株安の初日

1/23=110.98円==24124円 日経平均年高

3/23=104.93円==20617円 日経平均年安、対ドル円年安(円高)

5/21=111.09円==23002円 日経平均終値23000円超えは2/2以来

7/18=113.01円==22794円 今年の113円台は1/9とこの日の2日間だけ

9/14=112.11円==23094円 日経平均終値23000円超えは5/21日以来


<検証>

通常ドル円が1%上昇(円安)すると日経平均は2%上昇すると言われていましたが

少なくとも今年はそのアノマリーが通用しなくなっている様な気がします。


例えば3/23を基準に考えると、7/18のドル円相場は+7.7%ですから

日経平均は15.4%上昇し23600円でも不思議ではありません

実際には22794円とおよそ800円以上の誤差があります。


さらに5/21と9/14の終値はほぼ同水準ですが、9/14は1円余り円安なので

アノマリー的には23400円でもおかしくありません


無論上記の円相場と日経平均の比較は断片的なので正確性にはやや欠けますが

今年はどの局面を比較しても、両社の相関関係は薄れている様な気がします。


その理由として考えられることは

東京市場に於ける売買高のうち、およそ70%を外国人が占めるため

彼等の売買動向が円相場の影響力より大きいからだと思います。

また日銀やGPIFなどの介入も原因の一つであることは間違い無さそうです。


<2018年前半は個人投資家にとってご難続きだった>

2/2から始まった株価の急落は米国の金利上昇が引き金でしたが

日本株がその後の戻り相場に乗り遅れたのは安倍内閣の支持率低下が主な原因です。

そのため欧米株が反発しても海外投資家の日本株売りは止まらず

海外勢の売り越しは1月第2週から3月下旬まで続き

この間の売り越し額は、現物+先物で5兆円に達しました。


また今年前半は個人投資家の成績が

リーマンショック以降最悪だという報道もありましたが

個人の買い越し額が断トツで多かったのが2月、次いで3月となっており

何れも外国人投資家が大きく売り越した月でした。

つまり個人投資家は2~3月で大きな痛手を負ったものと思われます。


一方5/21の日経平均は、終値ベースで2/2以来の23000円を回復しましたが

4月以降個人投資家は再び売り越しに転じており

5月の買い主体はGPIFを初めとする事業法人

翌6月は日銀が買い支えるという展開で

ここでも個人投資家はチャンスを逃しています(投資主体別売買動向より)


<まとめ>

〇日本株は確かに円相場の影響を受けますが

 むしろ外国人の売買動向に大きく左右されると考えるべきでしょう。

 つまり外国人の売り越しが長く続いている間は

 値ごろ感だけで買い向かうべきではないと思います。


〇円安でも株価の上昇率が予想を超える先週末の様な地合いでは

 外国人投資家のショートカバーや実需買いが考えられるため

 個人にとっても買い場だと考えます。


〇逆に、円安に振れているにも関わらず株価が下落する時は

 外国人投資家の利益確定売りや売り建てが考えられるので

 この場合はスルーした方が無難だと思います。


〇今後の日本株はバリュエーション的に欧米より優位にあると考えています。

 欧州系のヘッジファンドは割高な米国株から欧州株へシフトしているそうですが

 安倍首相三選なら、割安な日本株買いに動くという情報があり

 先週末にその準備運動を始めたのではないかと妄想しています。


〇日経平均の年高(25000円)予想は変わりませんし

 9月の新興市場も後半はショートカバーを巻き込んで反発すると考えています。


<リスク>

個人的に警戒しているのは、貿易戦争や地政学的リスクではなく

FRBの利上げが年内あと2回実施される可能性があることです。

パウエル議長は9月FOMCでの利上げを仄めかしていますし

雇用統計もその可能性を後押ししている様に思えます。


従って9月に利上げが行われた場合、年4回の利上げ観測が台頭し

新興国市場を中心に株価が下落する恐れがあると考えています。


それでも利上げのペースは緩やかで緩和的だと市場は捉えている様ですが

ECBも出口戦略に着手していますし

年が明ければ日銀の出口戦略も話題になると思われるため

「緩和的」という市場の判断はやや疑問視しています。


もう一つは米国の中間選挙です。

選挙が終わるまで株価は底堅く推移するとの見方が一般的ですが

共和党が断然有利という訳ではなく、まさかの展開も考えて置くべきでしょう。


ブレグジットやトランプ大統領誕生は、何れも市場の予想を裏切っていますから

トランプ大統領の出方次第では民主党の勝利も充分有り得ると考えています。


長々と講釈を垂れましたが、リスクは幾つかあるものの、2018年終盤は

日本株の上昇率が欧米を上回るのではないかと予想しています。

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