映画ずきのしんちゃんさんのブログ
雲が待ち受ける
4月5日の日経平均は 21567.52(-77.90)と下落。日足は5日線、25日線を回復しているが直近高値21737を維持できずに陰線で上髭を長くつけている。下向きの基準線、転換線の上ではあるが、雲の下、遅行線も雲の下、ボリンジャ―はプラスσで押し返された形で、バンドはやや狭まっている。モメンタム(12)はゼロラインを回復しており、パラボリックは上向き、MACDもプラス圏を回復、DMIはプラス圏を回復したがADXは低水準。
日経平均週足は 下向き基準線のすぐ上ではあるが、転換線の下、雲の上、遅行線は日々線の上、ボリンジャ―はマイナスσの近辺だが、モメンタムはマイナス圏を深く、底打ちの様相、パラボリックは依然下向き MACDは底打ちしているもののマイナス圏深く、DMIはマイナスDIがなお優勢で、ADXは高い水準。
指標からみると短期では一旦反発局面に入ったが、標準偏差もADXも広がっておらず、勢いは限定的で、一目均衡表ではなお雲の抵抗帯が分厚く待ち受けている。中期は、基準線の攻防の様相だが、トレンド系指標はいずれもなお下降方向を示唆している。
ドル円は106.94(-0.45)と先週から見ると大きくドル高円安に動いている。日足は5日線25日線の上だが直近のドルの高値107.46を維持できずに下落している。基準線、転換線の上だが、雲の下限107.26につきあたって頭を押さえられた形で、遅行線は日々線の上だが雲の下。ボリンジャ―はプラス2σの外でバンドが広がりつつあり、モメンタム(12)はプラス圏に浮上、パラボリックは上向き、MACDはゼロラインに届きそうなところ、DMIはプラスDIが優勢でADXは拡大している。
しかしドル円週足は 基準線の下、転換線の下、雲の下、遅行線も雲の下、ボリンジャ―はマイナスσを少し上回ったところ、モメンタムは、急上昇しているがまだマイナス圏、パラボリックはまだ下向きで MACDはマイナス圏で底打ち。DMIはなおマイナスDIが優勢で、ADXは拡大している。
ドル円は短期では反発しており勢いもそれなりにあるが、雲の下限にぶちあたって上値をおさえらえている。中期はまだ下げ局面だが下降の勢いがやや弱まってきている印象。雲の下限をつきぬけてゆけるかどうか、まだよくわからない。
問題はNYダウだ。金曜日、東京が閉じた後で23932.76(-572.46)と大きく急落。雲の上、基準線まで戻したが、越えられずにどすんと下げて転換線を割り込んだ。ボリンジャーはマイナスσのすぐ外、モメンタムはゼロラインを越えられずにマイナス圏を下降、MACDもマイナス圏深いが底打ち、DMIはマイナスが優だがADXは低下。
ダウの週足も基準線転換線まで戻したが下落、転換線が基準線とデッドクロス。ボリンジャーもマイナス2σの近くまで一時下げ、モメンタムはマイナス圏を下降、MACDはピークを打って下落中、DMIはマイナスが優勢でADXが広がりつつある。
NYダウも短期は反発のあとふたたび下降基調にもどりそうになっており、中期は明らかに下降局面、むしろ下落が勢いを増しつつあるように思われる。
先週末のダウの下落は、トランプ政権と中国との貿易戦争を嫌気したもの。トランプの保護貿易策を口先だけのものと思っていたマーケットは、冷や水をあびた格好。トランプの保護貿易的な経済政策は、決してアメリカの経済を強くするものではないが、トランプが自分の政策を推し進める決意と実行力をもっていることは、どうやら疑いがない。11月の中間選挙まではトランプの保護主義的な動きは止まることはないだろう。北朝鮮政策も、トランプがいつ豹変して圧力路線に戻るか、予測はむつかしい。日本の方は、森友学園問題につづいて自衛隊の日報隠蔽疑惑が政権を直撃している。支持率低迷に苦しむ安倍首相は外交で点数を稼ごうとしているようだが、どんな手品をみせるつもりだろうか?政治がマーケットを振り回す状況が続くのではないか。しかし結局トランプは、競争力を失って衰退する旧産業を経済外的な権力で保護しようとしているに過ぎず、経済学の常識に従えば、それはアメリカの消費者の利益を裏切るだけではなく、長期的にみれば、生産性の乏しい産業構造を温存することで、アメリカの経済そのものの生産性の低下をもたらすことになる。そんな道をアメリカ国民は選ぶのだろうか?だとすれば、長期的には内向きになったアメリカの政治的経済的地位の低下を加速することになるのではないだろうか。
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