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メキシコM8.2巨大地震

台風にこれ


メキシコM8.2巨大地震 死者58人に
9/9(土) 9:55配信 日テレNEWS24

(c) Nippon News Network(NNN)
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 7日、メキシコ南部の沖合で起きたマグニチュード8.2の巨大地震で、これまでに58人が死亡した。

 今回起きたマグニチュード8.2の地震は、100年に一度の最大規模といわれる巨大地震で、南部チアパス州では最大で1メートル75センチの津波を観測した。

 震源地に近いオアハカ州周辺では建物に大きな被害が出たほか、これまでに260回の余震が発生しているという。

 内務省の発表などによるとこれまでに58人が死亡、200人以上がケガをした。メキシコの日本大使館によると、この地震で日本人が被害にあったという情報は今のところ入っていない。

 また、メキシコに工場を進出しているトヨタや日産、マツダによると工場や社員に被害がなかったかどうか確認を急いでいる
4件のコメントがあります
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    こんにちは。

    被害収まってくれると良いですね。

    思わず生唾飲んで落ち着きました。

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    ここ数年、日系自動車メーカーや部品メーカーの進出が相次いでいるのが、中米最大の国・メキシコだ。4月、同国最大の自動車製造拠点となっているグアナファト州を訪れた。州内最大の工業団地に近づくと、スペイン語や英語に交じって日本語でも歓迎の気持ちを示す看板が目に飛び込んできた。

     メキシコの中央高原(バヒオ地区)に位置するグアナファト州には、日系の自動車関連企業の進出がこの3~4年で一気に進んだ。2014年にマツダとホンダの新工場が操業を始めたのに合わせ、日系の自動車部品メーカーが大挙して押し寄せた。州内には外資系の自動車関連企業220社以上が進出しているが、米国系やドイツ系を抑えて、日系企業が最多の4割以上を占める。

    ついにトヨタも新工場が稼働へ
     2019年にはグアナファト州東部にトヨタ自動車の新工場が稼働し、小型セダン「カローラ」の生産を年間20万台規模で始める予定だ。20年以上の操業実績がある米ゼネラル・モーターズ(GM)や日野自動車も含めれば、州内で完成車を組み立てる自動車メーカーは5社にまで増える。

     自動車ブームはグアナファト州だけではない。隣接するアグアスカリエンテス州では、日産自動車と独ダイムラーが合弁工場を建設中だ。2017年度中にも稼働し、日産とダイムラーそれぞれが擁する高級車ブランド、「インフィニティ」と「メルセデス・ベンツ」のコンパクトカーの生産を順次始める。近隣のサンルイスポトシ州では独BMWの新工場が2019年に稼働し、主力セダン「3シリーズ」を年15万台生産する。

     メキシコの自動車産業は急速に成長している。過去10年で自動車生産は2倍近くに拡大。2016年の生産台数約350万台のうち、8割の約280万台を輸出している。自動車輸出国としては日本、ドイツに次いで世界3位だ。

     自動車メーカーにとっては、ドル箱市場の米国に隣接していることが大きい。北米自由貿易協定(NAFTA)により、部品の62.5%以上を北米域内で生産されたものにすれば、米国やカナダへ関税なしで輸出できる。

     高速道路や鉄道が米国に通じており、輸送もしやすい。また、米国の6分の1という労働コストの安さもメーカーにとっては大きな魅力だ。

     メキシコの自動車生産は2020年に2016年比で4割近く増加し、約490万台にまで拡大するとの予測もある(IHSマークイット調べ)。しかし、米国のトランプ大統領は就任早々、貿易赤字解消に向けて関税を引き上げるべく、NAFTA再交渉の方針を打ち出した。交渉の行方次第では、米国はNAFTAからの脱退も辞さない構え。その場合は米国が通商法に基づき、メキシコからの輸入品に高額の関税をかける最悪のシナリオも想定され、日本勢は戦々恐々としている。



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    メキシコ車業界で人材争奪戦勃発

     一方、トランプリスクよりも目下深刻なものがある。人材の採用難だ。グアナファト州内の正規雇用数は2008年~2015年の7年の間に約4割増えた。全国平均の伸び率は2割超にとどまっており、勢いは目覚ましい。

     「1年でワーカー(作業員)の半分近くが入れ替わる。少しでも給料のよいところに行ってしまうからだ」

     独立系シート部品メーカー、タチエスでメキシコ工場長を務める佐野道和氏はため息まじりに話す。ホンダのグアナファト州進出に合わせ、同社は2014年に新工場を稼働。「フィット」や「HR-V(日本名ヴェゼル)」向けにシートを供給する。

     工場では300人あまりの作業員が働いているが、昨年の離職率は月平均で11%に上った。同社が入居する工業団地や近隣の工業団地への新規進出企業が高い賃金を提示し、その好待遇に惹かれて転職する作業員が後を絶たない。

     人材の定着を狙い、同社も対策を取ってきた。他社との競合を避けようと、近隣に工業団地の少ない小さい町村に照準を定め、積極的に人材を引き込んでいる。従業員は9割が会社の手配するバスで通勤するが、今では80キロメートル先の小さな村にまでバスを出している。片道1時間半ほどの距離だ。

     ただ通勤ルート上にひとたび新しい工場ができれば、人材流出の可能性は一気に高まる。「トヨタに合わせて系列の部品メーカーも進出してくる。従業員の確保に影響が出るのでは」と佐野工場長は気を揉んでいる。

     タチエスと同じ工業団地で3年半前から操業する足回り部品メーカーのヨロズも同じ懸念を持つ。同社も従業員の8割近くがバス通勤で、最も遠くの従業員はバスで1時間ほどかけて通ってくる。その人が住む町にはアイシン精機が2018年の操業開始を目指し、新工場を新しい工業団地内に建設中だ。

     「高速道路での長距離通勤を心配する従業員の家族も多い。地元に工場ができれば従業員が流出する可能性もある」とヨロズ現地邦人の菅原義信社長は話す。同社の工場はトヨタの新工場まで車で30分ほどの距離で、カローラ向けにサスペンションなど複数の部品を受注している。

     独フォルクスワーゲン(VW)からも新規受注が取れたため、今年2月に建屋を従来の2倍に拡張した。同社として過去最大となる3500トンのプレス機も導入し、「トヨタの生産車種が増えても十分に対応できる」(菅原社長)と意気込むだけに、人材流出は避けたいところだろう。

     現地で長く工場を運営してきた日系企業にも悩みがある。17年以上の操業実績がある独立系の内装部品メーカー、河西工業の2016年の作業員の離職率は年間3%で、例年より高かった。それでもグアナファト州における製造業の離職率は月に5~10%のため、同社の離職率は低く抑えられている


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    長年操業する工場では上級職が流出

     しかし最近目立つのが、作業員ではなく、技術者やマネジメントに携わる従業員の流出だ。現地邦人の木内章詞社長(当時)は「これまでは昇進をオファーされて他社に引き抜かれるケースがあったが、この1年はあからさまに給料面で引き抜かれることが増えた」と困惑気味に話す。

     対抗策として、賃金の増額やベネフィット(福利厚生)の拡充も視野に入れているという。河西工業では昨年11月に入社6年目の大卒社員を28歳の若さで工場長に抜擢するなど、能力に見合った処遇に力を入れている。同社でのキャリアアップが見通せるような人材育成施策もさらに充実させ、社員の定着を促したい考えだ。

     グアナファト州の人口は約600万人で平均年齢は24歳。若く低廉な労働力が豊富という優位性は今後も揺るがないとみられる。現在の労働者の定着率の低さは自動車産業の急成長の過渡期に生じたひずみともいえる。一方で技術者や経営人材が増えないと、新車や新車向け部品の設計・開発など付加価値の高い機能を伸ばすことはできない。

     同州では大学卒のエンジニアが年に5000人輩出されているが、さらに増やすべく、公立私立を問わず多くの大学がコースの充実を急いでいる。2015年には、米テキサス州の私立大学がグアナファト州の私立大学を買収し、新たなキャンパスを開設。トヨタの進出を念頭に自動車産業の発展にチャンスを見出したのだ。今後、自動車産業への就職を目指す学生向けのトレーニングセンターを開設し、技術者や経営人材を養成する計画だ。

     トランプリスクがあっても、メキシコの自動車産業は成長に貪欲だ。しかし能力のある人材を確保できなければ、おぼつかなくなる。自動車メーカーは2つの大きな悩みの種を抱え続ける。


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