最近米国では失業率の低下を除き
景気がピークアウトしたかの様な弱い経済指標が相次ぎました。
しかし5月のFOMC声明文では「景気は減速しているものの、労働市場は強まり続けている」
「第1四半期の景気減速は一時的である可能性が高い」と強気の見解が示されました。
この発表を受け、市場は6月利上げ観測が高まると同時に
年内さらにもう一度利上げが実施されるとの確信を持った様です。
(ここから今回の円安がスタートしました)
また利上げ時期については、6月実施はほぼ確定的で
その後は11月或いは12月の可能性が高いと予想されています。
<米国債10年物チャート>
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/data/us10yt.html
米長期金利の上昇を受け、円相場は1ドル114円に迫る勢いですが
今年1月の米長期国債金利は平均 約2.4%強、3月に2.6%を突破、現在2.394%
同じく1月の月間平均ドル円相場は115.06円
<日本国債10年物チャート>
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/data/jp10yt.html
一方日本国債10年物の金利は1月➡0.04%~0.08%(現在➡0.035%)
つまり現状の日米10年物国債の金利差は1月とほぼ同水準と言えます。
従って、ざっくりですが以上の数値から
ドル円相場は理論的に115円台まで上昇しても不思議ではありません。
また米国債10年物の金利はFRBが利上げを実施した3月に一時2.6%を超えており
6月に向け金利が再び2.6%まで上昇する様であれば
ドル円相場は115円~118円のレンジに移行する可能性が高いと考えています。
因みに3月は1ドル115.22円まで円安が進みましたが
同月の日経平均は18909円~19633円でした。
しかし現状は1ドル114円台でも日経平均は20000円超えを達成しそうな勢いです。
その要因はファンダの改善や出遅れ感にあると思いますが
要するに海外資金の動向(流入or流出)に左右されているためだと思います。
ところで韓国大統領選挙も文候補の当選が確実視され
今後の日韓外交は難しい舵取りを要求されますが
市場はほぼ織り込み済みと予想されることから
早ければ明日にでも
2015年8月20日以来の日経平均20000円超えが見られるかも知れません。