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ETFだのみの相場

8月19日の日経平均は16545.82(+59.81)で終わった。日足は基準線16432の上、転換線16698の下、雲の上限16218の上にあり、パラボリックは上向きだが、MACDはわずかにマイナスに転じている。基準線近くまで下げ16452で踏みとどまった形だが、上と下に長いひげをだしており、基準線の攻防局面であるものの、下降に転じる可能性が高そうだ。週足は基準線16238の上、転換線15903の上であるが、雲の下限17909はかなり上にあり、パラボリックは上昇に変わったところ、MACDはプラス圏を上昇してきたが頭を丸めてきている。先週は大きな陽線だが、今週は大きな陰線で、結局先週からは大きな上髭になっていて、上値の重さを感じさせる。


為替の方は、依然、株よりもチャートの形が極めて悪い。現在値で100.19だが、日足では基準線103.45転換線100.97、雲の下限103.06の下、MACDはマイナス、パラボリックも下降しており、トレンドは明確に円高方向にある。週足も基準線103.39、転換線106.92のはるか下、雲の下限116.85ははるか上にあり、パラボリックは下降、MACDも深いマイナスで、完全に円高トレンドが続いていて、金曜日は一時100円を割って99.58があった。


日銀のETF買いへの期待が、日経平均とドル円のチャートの違いを人為的に作っていると思われる。為替と同じような形であるとすれば、ブレグジットの時の14952の近辺にあってもおかしくないので、1500円程度は、ETF買いとその期待で日経平均を押し上げていると推測してもいいのではないか。しかし企業の想定レートは105円程度といわれており、円高が続けば企業業績の下方修正がおこるので、現在1198円となっているEPSも低下、13.8倍となっているPERは上昇してしまうので、結局はずるずると為替のチャートに引き寄せられてゆくと考えなければならない。


問題は、結局ドル円でドルが下げ止まるかどうか、にあろう。月足でみると96.46に雲の上限があり、この節目に近づいてきてはいるが、MACDはマイナスにつっこんでいて、シグナルとの差も拡大しており、まだ下げ止まったとは確実に言い難い。来週のジャクソンホールでのFRB議長の講演がどのような方向を打ち出すか、9月の日銀の総括的検証の結果にもよるが、FRBはアメリカの経済指標を見極めるという姿勢を続ける一方、日本の方は、マイナス金利も含め、政策の手詰まり感が強くなっており、円高トレンドを大きく変えるようなイベントがあるとはなかなか思えない。アベノミクスの限界についての指摘も広がっており、流れを変えるような政策が打たれない限り、ドル円に引きずられて株も雲の下で雨に降られることになりかねないように思われる。
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