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pHマイナス31

ワルサーP38とか、「幽霊の2/3」とかじゃなくって、

ペーハー(pH)がマイナス31だって、いうの。

 

水のpHが7、胃の中の濃塩酸がpH1なのに、

ペーハーがマイナス31だって、いうの。

信じらんないし、それがどんなものなのか想像もつかないんだけれど。

 

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やがて科学者はアンチモンの扱いがうまくなった。

そして一九七〇年になると、電子に貪欲な元素をみずからのまわりに貯め込めるという

アンチモンの性質が、オーダーメイドの酸をつくるのにこのうえなく適していることに気がついた。

 

その成果はヘリウムの超流動性に負けないほど驚異的だった。

五フッ化アンチモン(SbF3)にフッ化水素酸(HF)を混ぜると

pHがマイナス31という物質ができるのである。

 

この超酸は胃酸より一〇万の一〇億倍の一〇億倍強く、

水が新聞紙に穴を開けるように容赦なくガラスに穴を開ける。

それが入ったビンを手で持つわけにはいかない。

ガラスに穴を開けたら今度はあなたの手に穴を開けにかかるのだから。

 

先ほどのジョークに出てきた科学者の問いに答えると、

この溶液の保管にはテフロン加工された特別な容器を使う。

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★「スプーンと元素周期表」

  サム・キ-ン著 松井信彦訳 早川書房 2015.10.15.発行 2015.11.15.二刷 P.35より抜粋

 

本文だけで443ページのある書籍の、ほんの35ページで上のようなオモロイ話に遭遇できる。

あと、どんだけ楽しめるのだろうか?

 

サム・キーンの話の進め方が、

たまんないほど知的で、たとえば哲学にも造詣が深いようで、

ちょっとした哲学的なエピソードやたとえを絡めながら、元素の説明をしてくる。

 

ストレートに元素の説明を聞かされるよりも、

読者の頭の中は、より強力で知的な複雑さや冗談で満たされていき、

やがて興奮で大脳がシビれていくのを感じるだろう。

 

それに、さらりと登場してくる、

オイラは知らなかったけれど著名だという科学者たちの、

哀愁漂う描写も味わえたりする。

 

このサム・キーンの書き方は、

ちょいと勉強になるし、いろいろとアレンジできそうだぞ。

 

PS:そういえば、米国映画「エイリアン」で、

   エイリアンの武器は強酸だったりしたっけ。

   あのpHはいくつ位なのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

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