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中国本土市場の官製相場も景気の悪化には勝てない

中国では昨年の株価大暴落の再来を防ぐため、本土市場は徹底した官製相場に移行し

上海総合指数は3/21日から4/19まで3000ptを上回っていました。


その後景気の悪化が鮮明になり、3000ptが抵抗線になったままですが

当局が2800pt割れは死守するのではないかという報道も一部でありました。


ただ今日の上海総合指数は、前場2789ptまで沈んでおり

官製相場も景気の悪化には手の打ち様が無いというところでしょう。


東京市場にとっても他人事ではないと思います。


因みに、官製相場でも手に負えない中国の現状を、最近の経済指標で振り返ってみます。


◇5/8

 「貿易統計」4月輸出-13.8%(前月比-9.7%、市場コンセンサスを1.7%下回る)

  一方輸入は-10.9%(前月比-3.3%、市場コンセンサスを5.9%下回る)


◇5/13

 「金融統計」ではM2(4月末)+12.8%(前月比-0.6%、市場コンセンサスを0.7%下回る)

  一方4月度人民元新規貸出純増額は5556億元

  (前同を1523億元、市場コンセンサスを3444億元それぞれ下回る)


M1とは流通している現金通貨に、企業の普通預金、機関・団体・部隊の預金

農村部の預金、個人所有の要求払預金を加えたもの。
M2は、M1に都市部住民の貯蓄預金残高と企業の定期預金、
信託預金、その他預金を加えたもの。
M3はM2に金融債券と商業手形、大口の譲渡可能預金証明(NCD)などを加えたもの。


◇5/14

 「鉱工業生産」+6.0%(前月比-0.8%、市場コンセンサスを0.5%下回る)

 「4月固定資産投資」+10.5%(前月比-0.2%、市場コンセンサスを0.4%下回る)

 「4月小売売上高」+10.1%(前月比-0.4%、市場コンセンサスを0.4%下回る)


(総括)

「生産・内需・外需」が全て悪化し、しかも市場コンセンサスをも下回る結果になっています。

これでは官製相場といえども、個人投資は逃げて当然だと思います。

さらに中国の個人投資家がもっとレベルアップすれば

上海総合指数は2000ptを維持するのがやっとかも知れません。


最近中国本土市場にはあまり意識が向いていませんでしたが

新たな火種になる可能性が充分あるので注意して置いた方が良いと思います。






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