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日本初の時価発行増資

こんにちは。
いきなりですが、今日は少しマニアックな話をしましょう!
ご存知かもしれませんが、一度上場した企業は設備投資などを拡大するため増資というものをすることがあります。
現在、その方法は新株の時価発行が有償増資の主流となっています。これは2001年10月の商法改正を受けて、
株式の額面金額が廃止されたためです。そもそも株式の世界も電子化が進みすぎて額面というより、株式自体を
見たことない人も多いのでは?
ただ、この時価発行増資を日本で最初に行った会社をご存知ですか?
それは1969年日本楽器製造株式会社(現ヤマハ株式会社)だと言われています。
この時価発行を機に続々と他社も続き、大半の増資方法を占めるまでになりました。
日本楽器製造以前は額面発行が主流でしたが、高度経済成長や法人による株式大量買い込みなどの影響で
どの企業も軒並み株価が上がり、わざわざ低い額面で発行するメリットが企業側にはなくなりました。
投資家側からすれば、時価(実際には市場価格より少し低い値段)で発行されるより額面発行のほうが、
プレミアムと呼ばれる市場価格と額面金額との差額が大きくなります。簡単な話、額面発行のほうが嬉しいわけです。
当然、当時の投資家たち(といっても、保険会社などの機関投資家のこと)からも時価発行に対して、
やめてほしいと異論が出ましたが、時代の機運に押され彼らも容認するようになりました。
こうして額面金額が50円であったころ、350円で600万株売り出されることになったそうです。
この増資の使い道は分かりませんが、きっとこのパイオニアとしての姿勢と払い込まれた資金が、
「世界のヤマハ」になるための礎となったのでしょう。
いかがでしたでしょうか?時代を作る企業こそがこうして歴史に名を刻むのでしょうね。
お読みいただきありがとうございました。
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