夢想人さんのブログ
金利平価説の成立たない為替相場
(長文注意)
去年の9月、銀行の人から
米国の金利上昇→ドル高円安の見込→ドル預金いかがですか?
という勧誘を受けたのですが、断りました。
やっぱり、正解だった(現時点では)。
銀行の人の、「米国金利高→ドル高円安」
というのは「金利平価説」によるものと思われる。
すなわり、高金利の通貨ほど、低金利の通貨より高く評価される。
ドル円に当てはめれば、ドル高・円安。
実際、12月の米国のお金利上昇を受けて、途上国は自国の金利の引き上げを
余儀なくされている。これに次寄り自国の通貨の下落・資金流出を防いでいる。
一方で、我が国日本。何もしていないが円高傾向。
マイナス金利を適用して、更に金利差を広げても円高傾向。
なんという矛盾。実に摩訶不思議な世界。
そう思うのも自然。
為替レートを決める理論として、金利平価説の他に
購買力平価説がある。
例えば
コカ・コーラ350ML=1$=110円とか
(コーラのドルベースの価格は適当・・・実際はどうなんだろう?)
あるいは、「ビッグマック指数」とか。そんな感じ。
日本は、物価の上昇がほとんどない。一方で諸外国は物価が上昇している。
同じものを買う場合に支払う金額は、日本は減っているのに外国は増えている。
それを均衡させるために、円高・外国通貨安という現象が表れている。
そんなことは、わかりきったことだし、
それゆえに、デフレ脱却・インフレ目標設定、という金融政策が出てくる。
とはいえ、物価上昇率は日銀の目標程には上がっていない。
そんな状況でマイナス金利を適用して、金利平価説に従えは、円安になる
といっても、説得力は乏しいし、実際には円安には向かっていない。
ただ、マイナス金利の意図するところは、銀行預金に何らかの形で(手数料など)
銀行預金破損になるんですよ、預金するくらいなら、どんどん消費してくださいね。
消費が増えれば物価が上昇しますよね。
そんなメッセージがあるように思う。
日本は物価が上昇していない。外国は物価が上昇している、
そんな中で、同じ日本円の額で輸出をしていれば、
諸外国から見れば、ダンピングして輸出をしているように見える。
だったら、円高にしちゃえと、購買力平価説に立てばそんな風に考える。
だから、インフレ政策が出てくるのだけど、それが上手くいってない。
なんでだろう?なんで内需は拡大しないんだ?
そんな風に政策担当者は考えているのでは?
量的緩和は、貨幣をじゃんじゃん刷って、通貨価値を下げて、
物価上昇を狙っているものだけど、それも上手くいってない。
実に摩訶不思議にみえる。
物価が上昇しないのはなぜか?
それは、賃金が上がらない、むしろ下がっているから。
国際間競争が激しい、そんな中で、日本の経営者は、
実質賃金を削って、価格優位に立って、競争を乗り切ろうとしているように見える。
良く日本のホワイトカラーの労働生産性が低いといわれるが、
それは違う。
経営側から搾取されているから、賃金が低い、それゆえに、金額ベースで測定される数値が
低くなる。ただそれだけ。
だから、政策として、賃金を上昇させろという政策が出てくる。
そう考えると、今の政策って、間違っていないように思えるのだけど
実際はうまくいってない。
なんでだろう?
賃金が上がって、物価が上がると困る人がいるからだろう。
なかなか根深い問題で、円高圧力はなかなか消えないように思える。
Jojuさん
おはようございます。
トレンドは、円安から円高へ変わっているかもしれないです。
金利で、円安誘導しようとして失敗しているように見えます。
円高は、経常収支の黒字が増えたことが原因じゃないかと。