27日の日経平均は20350.10(-194.43) 日足は転換線を切り、20184の雲の上限をめざす動き。横ばい基準線は20033でまだ多少余裕があるが、MACDはシグナルを切って0ラインに向かっている。形としては直近高値を越えられずにダブルトップとなっており、天井形成の印象を与える。週足転換線20033はなお維持しているが、週足パラボリックは下降。日足雲の上限から週足転換線、日足基準線の2万円台を維持して反発できるかが焦点だろう。
だが中国の上海株が結局日足基準線を維持できずに大幅に下落、当局の人為的な株価維持政策の限界を示した形になっている。おそらく再び人為的な力技で株価は持ち上げられるだろうが、世界的な資源安にみられるように、中国の実態経済の減速が加速しており、株価急落はその反映に過ぎず、むしろ実態経済への不安が世界株安をもたらしている。
NYは日足は三尊天井のような形をつけてから雲の下につき向け直近安値を割り込み、MACDもマイナス圏。週足も基準線を下抜け、雲の上限を目指す動きで、MACDは0ラインを割りかけていて、弱い。世界経済の減速不安の一方で金利が上昇するというリスクが意識されている結果ではないかと思われる。FRBが年内に金利を上げる姿勢を崩さない限り、膨らんだリスクマネーの収縮が続いていくのではないか。
為替も三尊天井のような形をつけて、円高方向に大きく動き、雲の上で止まっている。アメリカの金利上昇を考えると、円高へのモメンタムも限られていると思われるが、リスクオフが広がれば、ふたたび瞬間雲をつきぬけて円高が進む可能性は否定出来ない一方、円安のほうは、チャートの上では124あたりから上を抜けて円安が進む可能性はとぼしそうだ。
中国、NYの動きから見ると、日経平均が節目を守れるかどうか、なかなか苦しいところか。企業決算の状況が下支えになるかどうか。ギリシャ、中国のリスクも先送りされているだけなのでNYのチャートが示しているように雲がなかなか晴れないのも当然であろう。