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7988 ニフコ
工業用プラスティックファスナー(留め具)の国内最大手。国内日系自動車向けで7割のシェアを持つ。日系自動車メーカー向けが売上の多くを占め、現代自動車向けの出荷も業績を牽引している。ベッド事業も営んでおり、シモンズベッドの製造、販売を行っている。英字紙「ジャパンタイムズ」の発行も行っている。
13年にはフォルクスワーゲンを顧客に持つ独KTS社を買収したほか、14年4月にはBMWを顧客に持つ独KTW社を買収するなど欧州でM&Aによる販路拡大に注力している。
自動車用プラスチックファスナーを中心とする主力の合成樹脂成形品事業が海外市場でさらに拡大するほか、国内市場での消費税増税前の駆け込み需要の反動減は軽微に留まり、前期(15年3月期)も過去最高益を更新している。
中国や北米での自動車生産台数の増加で、合成樹脂成形品事業の拡大が継続している。国内の自動車生産台数は減少しているが、同社製品が新型車に採用される金額が全体では増加して、これに好調な輸出車向け部品、海外生産車向け輸出部品、修理用部品が加わり、前期の合成樹脂成形品事業のセグメント売上高は2017億円(前期比+24.7%)、セグメント利益228億円(+29.8%)と業績を牽引しました。
その結果、前期・本決算は、売上高2254億円(前期比+21.7%)、営業利益209億円(+33.4%)、経常利益206億円(+21.2%)、純利益129億円(+32.0%)、1株当たり純利益244.0円実績だった。消費税増税後の反動減があったなかでも、極めて良好な業績だった。
今期(16年3月期)についても、前期並みの業績好調を持続する見通し。一部で指摘される現代自動車の4-6月期の中国販売低調の影響は、メキシコ生産拠点の採算性向上、また前期は前期比△1.3%とセグメント利益が微減益だったベッド・家具事業(アジア店舗拡大による販売増)の巻き返しで十分にカバーできるという見方がある。
今期の会社側の通期業績見通しは、売上高2400億円(前期比+6.5%)、営業利益240億円(+14.4%)、経常利益235億円(+13.9%)、純利益145億円(+12.4%)、1株当たり純利益283.0円見込みとしている。為替レートは、ドル/円115円、ユーロ/円130円を想定している。
市場コンセンサスは会社計画は保守的と見ていて、売上高2455億円(前期比+8.9%)、経常利益251億円(+21.9%)、純利益163億円(+26.5%)、1株当たり純利益319.5円予想と強気の見方。
レーティング分布を確認すると強気1社、やや強気3社、中立3社で、やや弱気以下のネガティブ判断は皆無。
今期業績の利益水準から、当面の株価評価は6000円付近の高い評価が期待できる。
買いメドは5190円程度まで。想定の取り組み期間は3-4週間程度。想定目標株価@6000円付近への上昇を期待。
一方、損切りについては4300円割り込みでリスク許容に応じて要検討と考える。
(10日終値@5060円に対する目標株価の想定上昇率+18.5%前後。)
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