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★今は歴史的円安か?(財務官僚の金融緩和抑制キャンペーン)

 次の記事も、前回日記で取り上げた伊藤元重教授(東大)同様、円安抑制=インフレ抑制=金融緩和抑制=景気上昇抑制の論説です。


 これには、伊藤元重教授の論説と同様の錯誤があります。

 最近、こういう論説が増えている。

 これは財務官僚の増税路線に呼応した動きでしょう。

 安倍政権のインフレ目標政策を抑え、景気中立化を阻止し、税収低迷=財政悪化状態維持で増税を進める動き。


 景気低迷では役所のバラマキも増やせるので、増税(税率アップ)と合わせ、役所経由の資金循環を増やすことになり、役所の支配力強化になる。

 しかし、非効率な役所経由の資金循環が増えるので(一種の社会主義化)、経済成長は落ち、国民の豊かさと安全は損なわれる。

 これがオイルショック以降、続いているトレンドで、近年の人口減少、地方衰退は経済成長低下の帰結であり、人口減少で経済低迷、というのはデタラメ(上記の悪行を誤魔化す方便)


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伊藤隆敏教授:すでに歴史的超円安、急落続かず-円買い介入なら驚き (3)

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NPLFI06JIJUO01.html


   (ブルームバーグ):円相場は歴史的な安値圏にあり、さらなる大幅下落の可能性は低い-。米コロンビア大学大学院の伊藤隆敏教授は、現在の円は通貨の総合的実力という観点から下落余地は大きくないとみている。

伊藤教授は5日のインタビューで、内外のインフレ差などを加味して算出した通貨の総合的強弱を示す実質実効為替レートについて、「1973年以来の水準まで下落しているので、歴史的に超円安だ」と指摘。ドル・円は125円を超えて「どんどん進行していくとは考えにくい」と言い、「金融政策の方向性の違いは織り込み済み」で、米国の利上げ が始まっても「来年以降はさらなる円安進行はあまりないかもしれない」と語った。

日本銀行のデータによると、円の実質実効レートは2014年12月に69.20と1973年1月以来の低水準を記録。今年に入り70台に戻しているものの、依然として低いままだ。対ドルでは安倍晋三第二次内閣が発足した12年末以降、ほぼ5割下落。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が先月22日に年内の利上げ開始を示唆すると一段安となり、今月5日には125円86銭と02年6月以来の安値を付けた。

伊藤教授は、最近の為替相場は「ドル高だ。あらゆる通貨に対して上がっている。円安で日本が責められるとか、日本売りではない」と述べた。ただ、現段階での円買い介入の可能性については、「今したら皆驚くだろう。過度の変動がなければ、正当化は難しい」と語った。均衡レートからの乖離(かいり)がさらに急激に拡大していけば、「全くないとは言えない」が、「125円から130円まで2、3日で」急落した場合などに限られると言う。

麻生太郎財務相は5月28日に独ドレスデンで「この数日間を見れば荒い動きがある。市場の動きを今後とも注意深く見ていきたい」と発言した一方で、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では為替に関する議論は出なかったと述べた。日本銀行の黒田東彦総裁はG7では異次元緩和への批判的な発言は「一切なかった」と説明した。

伊藤教授は黒田総裁が財務官在任時の99年からの2年間、副財務官を務めた。今年1月には米コロンビア大学国際公共政策大学院の教授に就任。政策研究大学院大学と兼任し、夏季のみ日本で集中講座を開く。

「悪い円安」懸念

榊原英資元財務官は先週のインタビューで、安倍内閣はこれまで円安を容認してきたが、仮に130円超まで進むと日本経済にとって望ましくない「悪い円安」になりかねないと指摘した。過度なドル高は望まない米国と「協調介入はしないまでも、協調した行動が可能になる。口先介入は出来る」との見方を示した。

榊原氏は、アジア経済危機が発生した97年から98年にかけて財務官として円買い介入を実施した。財務省が公表する91年4月以降の為替介入実績によると、日本政府が円買い介入をしたのは榊原氏が財務官、黒田総裁が国際金融局長だった98年6月が最後だ。

伊藤教授は当時の円買い介入は「悪い円安を止めようという榊原氏の英断だった。97年11月3日から121円で始め、98年6月ごろまでに6回くらい実施した」と説明した。それでも「介入水準が次第に後退し、最後は135円程度で買ったが、国内の金融危機による日本売りで、さらに円安が進んだ」と言う。しかし、8月のロシア危機を受けて147円66銭で下げ止まり「事なきを得た。ロシア危機がなければ160円程度まで下げていたかもしれない」と振り返る。

政府・日銀は75円35銭と戦後最高値を更新した11年10月31日に単日、月間ベースとも過去最大となる8兆722億円の円売り介入を単独で実施。翌月4日まで続けた後は介入を見送っている。伊藤教授は、円相場は長期的なファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)と短期的な金融・財政政策で決まると説明。競争力の低下に加え、円安にして景気浮揚と物価の押し上げを図る「適切な政策が採られている」と話した。

「かなりいいところ」

伊藤教授によれば、超円安なのに貿易収支 が黒字基調にならないのは原発の停止や生産拠点の海外移転、人口減を見越した国内投資の低迷などが要因。「いずれにせよ、身の丈に合う形で生活水準が落ちているのは確かだ。国際競争力の低下は紛れもない事実で、ゆゆしき問題だ。ただ、円高になったら状況はもっと悪くなるだろう」と述べた。

円安水準が長期化すれば、企業は「125円は行き過ぎだとしても、100円より円高にはならないと思えば、もっと国内に投資できる産業はあるだろう」と指摘。意識の変化に時間はかかるが、生産拠点の国内回帰や輸入を国内生産で代替する動きが広がると言い、「輸出と輸入の両面で国内の雇用と投資につながる」と語った。

円相場に関しては、日銀の原田泰審議委員も4日のインタビューで、過度の円高は修正され、円安も「かなりいいところまで来たのかもしれない」と発言。内閣府が8日に発表した1-3月期の実質国内総生産(GDP )改定値は前期比年率3.9%と4四半期ぶりの高さとなった。

このままでは危ない

日本の財政再建をめぐっては、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化できなくても、名目成長率が長期金利を上回り続ければ累積債務の対GDP比が安定的に下がるとの意見に対して、「そんなことはない」、と伊藤教授は反論する。世界最悪の状況にある日本の財政は「このままいったら危ないと、かなり多くの人が思っている」と言う。

内閣府の試算によると、プライマリーバランスは、名目3%以上・実質2%以上の成長と消費者物価2%近傍を中長期的に実現できても20年度に9.4兆円、対GDP比1.6%の赤字が残る。一方、経済財政諮問会議の民間議員は税収増を多めに見積もるべきだとしている。

伊藤教授は、「楽観的な可能性ばかり積み重ねた試算をピンポイントで出すのは望ましくない」と指摘。「成長率や金利、弾性値の幅の組み合わせで様々なシナリオを示すべきだ。少なくとも中間か、堅め・悪めのケースで累積債務のGDP比を出してほしい」と語った。

国債・借入金・国庫短期証券(TB)を合わせた国の債務残高は3月末に過去最大の1053.4兆円を記録した。国際通貨基金(IMF)は日本の政府債務残高が少なくとも20年まで悪化傾向に歯止めが掛からないと予想している。

財政再建の前提の1つであるデフレ脱却に関しては、消費者物価 は原油安の影響が今秋にはげ落ちれば「来年には2%に近づいていく」可能性が高い、と伊藤教授はみる。日本銀行のインフレ目標の達成が「16年度とすれば、17年に3%金利でもおかしくない。20年代初めには少なくとも3%台になっているだろう」と言う。

財政危機の恐れ

伊藤教授によれば、安倍内閣の景気刺激策が成功すれば国債利回りの大幅な上昇は避けられないため、消費税率を17年4月に10%へ引き上げるのは「当然」。それでも、10%超への消費増税を怠れば「20年代の初めごろには家計と企業の貯蓄が国債の増発を吸収する構造が限界を迎えるという意味で財政危機が起きる可能性が高い」と読む。

高齢化で社会保障関連費が増えていくため歳出削減がさほど進まないという前提だと、消費税率を15%まで上げて実質2%成長が実現できれば「大丈夫かもしれない」と言う。「20%まで上げれば低成長でも何とか吸収でき、財政がバランスする」と説明し、「まず15%に引き上げることが重要だ」と語った。

伊藤教授は、プライマリーバランスを20年度に黒字化するには「歳出削減だけでは難しい」と指摘。15%への消費増税は「17年と20年の間が望ましい選択だ。20年の東京五輪に向けて景気が過熱しないためにも19年に5%ポイント上げるのが良い。観光客の消費も見込める」と述べた。五輪の翌年は不況に陥る例が多いので「21年度に財政赤字を出すなら、その前に増税して黒字にしておかないといけない」と続けた。

仮に財政赤字の継続や累積債務の膨張を背景とした「悪い金利上昇」を抑えるために日銀が巨額の国債買い入れを続ける「財政従属」に陥れば、国債利回りは市場からの信認失墜で「どんどん上がっていく」と予想。金利とボラティリティ(相場変動率)が上昇する悪循環で「いったん金利が上がり始めると怖い」とも話した。

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