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新興銘柄の割安度判断基準

新興株の割安度を判断する基準については以前一度お話ししましたが

新興市場から資金が逃避している今こそ、周囲の意見に流されず

自分自身で本物の割安株を探し出して先回りしてみてはどうでしょう。

もし上手くいけば大きな成果をを得られると同時に今後の自信にも繋がると思います。


ただ、実際に「お買い得(割安)銘柄」を探し出すのは容易なことではありません。

そこで事業の成長性や足元の業績、さらには財務内容等から、これはという銘柄をピックアップし

同業他社の株価水準と比較する方法で割安度を判断するのが一般的ですが

この時しばしばPERを比較の基準にしてしまいます。


しかし「割安」かどうかをPERだけで単純に比較することは出来ません。

例えば、高成長を続けている企業であればPER30倍でも割安ですし

成長率の低い企業であればPER5倍でも割高の場合があります。


そこで、PERを補完する指標が必要になるのですが、それが「PEGレシオ」です。

PEGレシオの計算式は ➡ PER÷一株利益(EPS)の成長率

例えばPERが20倍、EPS成長率が10%の場合  20÷10=2.0

つまりこの企業のPEGレシオは2.0ということになります。 


PEGレシオの標準値は1~2で、2を超えると割高1を下回れば割安と判断します。


次にA社・B社・C社の例を挙げて、もう少し解かり易く説明します。

この時EPSの伸び率は過去3~5期の結果に当期予想も含めて年率を計算します。

但し伸び率が年々低下している企業は、余程大きな材料がない限りその時点でOUTです。

 

 (現在の株価) (一株利益:EPS) (PER) (EPSの伸び:年率)(PEGレシオ)

A社 1000円      40円    25.0倍             15%       1.67

B社 1000円      50円    20.0倍       8%       2.50

C社 1000円      45円    22.2倍     25%       0.89


この3社を比較すると、PERはB社が最も割安ですが、PEGレシオでは最も割高になります。

さらにB社は既に割高圏にあり、C社はまだ割安圏なので、B社に突出した材料でもない限り

現状はC社が最も「お買い得」という訳です。


因みにPEGレシオもPER同様、あくまで「ファンダ」の参考指標であり

株価を構成するもう一つの要素「需給」は別物であることに変わりありません。


しかし新興銘柄のPERは10倍以下もあれば数百倍という企業も少なくありません。

つまりこの大きな誤差を、比較し易い様に数値化したものがPEGレシオという考え方も出来るので

特に新興企業の同業他社比較には欠かせない指標ではないかと思います。







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