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雑談


 ワビスケ(侘助)という花は椿の一種で、他の椿と同じように寒い時期から花を咲かせ、茶人好みの花としても知られています。


 茶人といえば千利休ですが、その利休が教えとして残した歌は「利休百首」として今に伝わっており、その中に次のような句があります。


 「何にても 置き付けかへる 手離れは 恋しき人に わかるると知れ」

  (手を離す時は、恋しい人と別れる時のような余韻を持たせよ)
 

 上記はいわゆる「残心」を表現したものです。残心とは最後まで心を残すこと。芸道においては気を抜かず、相手を思いやる心であり、武道においては勝負が決まったかに見えても油断しないことです。

 ちなみに、これも良く知られている「人の行く裏に道あり花の山」も千利休の作と言われています。下の句は「いずれを行くも散らぬ間に行け」です。

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