味の素の子会社「タイ味の素販売」がタイで販売する缶コーヒー「Birdy」は、「タイのブランド」と勘違いされるほど地元に根付いているようです。
1993年発売で、タイでは初めての缶コーヒーだそうです。
味の素は70年代にタイに進出し、うまみ調味料や即席麺の製造、販売などで事業を拡大しましたが、現地ではなじみのなかった缶コーヒーを販売することになったきっかけは、営業マンがスーパーで「冷蔵庫の空きスペースに置ける商品を開発できないか」と思い立ったことだったそうです。
タイにはアイスコーヒーを飲む習慣もありませんでしたが、逆に「新たな市場を開拓できるのでは」と、商品化が決まったそうです。
販売を始めると、「手間がかからず、すぐに冷たいコーヒーを飲める」とたちまち人気になり、想定した客層は当初、「オフィスでリフレッシュするホワイトカラー」でしたが、「運転中の眠気ざまし」としてトラックの長距離運転手らからの支持を集めたそうです。
このため、道路沿いのコンビニやガソリンスタンドにも販路を拡大し、180ml缶で13タイバーツ(約40円)と、他の清涼飲料に比べて割高だったものの、2013年度には220億円を売り上げるまでに成長したそうです。
日本の缶コーヒーよりもかなり甘いようですが、現地の好みに合わせたからこそこれだけ売れるようになったんですね。
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