オプションシミュレーターは多くの証券会社で提供しているけれど、いまいち自分としては使い勝手がよろしくない。大抵のシミュレーターはSQに日経平均がいくらになったらオプションはいくらになるかを提供してくれるだけだ。問題はむしろSQ以前の途中経過がどうなるかである。オプションの買いは買った金額以上の損失はないのである面気楽ではあるが、売りペアなどのスプレッドが着実に利益をだす確率が高い方法として推奨されており、自分自身もその方法を多く採用してきている。一つのオプション銘柄の価格はブラック・ショールズの式で求められる。数年前にこの式をエクセルで計算できる簡単なプログラムを作った。今回はこのプログラムを経時変化に対応できるように変更しただけなので、今日一日でほとんど出来上がった。入力するデータは今日の日経平均、対象とするオプション銘柄2つのIV、SQの日付、仕込み枚数などである。シミュレーション条件としては日経平均がSQまで変化しなかった場合、指定%ずつ上がったりまたは下がる場合などである。これによりSQまでの損益の推移が数字で表される。まだグラフ化はしていないけど大した問題ではない。IVは一定と仮定することが多いけれど、IVもオプション価格に大きく影響するのでその変動を取り入れる。日経平均の日々の変化によりHVは計算できるが、IVは計算できるものではない。ただHVの変化率を取り入れれば、IVの変化もそこそこ推定できるだろうとは思う。ただし、オプション価格の日々の変動はかなり激しいので余り細かなところに拘るよりは大まかなシミュレーションでざっくりと見るくらいの方がよいと思っている。
7月のSQは明後日で実質明日一日しかないけれど、以前からこのくらいのタイミングでの
仕込みもどうだろうかと考えている。
例えば
7月限月・行使価格15500円コールのオプションは今12円で売ることができる。
δは0.135(即ち損失になる確率13.5%)。必要証拠金は355,400円である。
7月限月・行使価格15000円プットのオプションも今12円で売ることができてる。
δは0.103(即ち損失になる確率10.3%)。必要証拠金は321,400円である。
これらをペアで売ると必要証拠金676,800円で、
1日余後のSQが15000~15500円の中に納まれば(確率は100-13.5-10.3=76.2%)、
24,000円の利益となる。1日ちょっとで3.5%である。
但し、SQが15600または14900であれば100,000円の損失となる。
このオプションの売りペアは仕込めるだろうか。
逆に15600になると見るなら行使価格15500円のコールの買いである。
リスクは今買える価格が13円なので13,000円のみ。