【書評】『ウール 上・下』ヒュー・ハウイー著、雨海弘美訳

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【書評】『ウール 上・下』ヒュー・ハウイー著、雨海弘美訳



記事によると、時は数百年後の未来。地球は荒廃し、空気が汚染されているので人類は細々と地下で暮らしている。地上に出るのは、外を映し出すレンズを磨くときのみだ。その「清掃」人に選ばれるのは、地下世界の法律に背いた者で、そういう犯罪者、反逆者が防護服を着て地上に出され、外に突き出ているレンズを磨くのである。そのとき持たされるのは毛織(ウール)の布で、これがタイトルの由来の一つになっている。問題は、その「清掃人」がいまだかつて一人も帰ってこないこと-というのがこの物語のおおまかな大枠である。

 サイロと呼ばれる地下世界は144階建てであること。言論や思想が厳密に統制されていること。資源が限られているので暮らしにくい日々にみんな耐えていること。市長が絶大な権限を持っていること-という地下世界のディテールが語られたあとに、ヒロインの保安官ジュリエットが逮捕され、彼女が「清掃」の刑に処せられるのが上巻のラスト。地上に出たジュリエットを待っていたものは何か、と下巻は展開していくがそれを書いてはネタばれになりかねないので、その後の展開については本書をお読みいただきたい。

意外な方向へ、どんどん進んでいくから目が離せない、とだけ書くにとどめておく。先の展開は絶対に読めない。えーっ、こうなるのかよと驚くに違いない。テンポが速く、しかも面白いので、文庫上下巻を一気読みである。

 実はこれ、3部作の第1部で、厳密に言えば、物語は終わっていない。この世界の全体像はまだ見えないのである。第2部『シフト』、第3部『ダスト』などすべてが翻訳される日が楽しみだ。

 本書巻末の解説によると、最初はアマゾンのキンドルストアで売り出されたもので、それがベストセラーになったので、その後、大手出版社から紙版も刊行されたとのこと。第2部は本書の前日譚で、どうしてこういう地下に人類が住むようになったのかという物語、第3部は本書の直接的な続編だという。おお、早く読みたいとのことです。




内容紹介

地下144階建てのサイロ。カフェテリアのスクリーンに映る、荒涼とした外の世界。出られるのは、レンズを磨く「清掃」の時のみ。だが、「清掃」に出た者は、生きて戻ってくることはなかった。





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