ドル円のゆくえ

\ あなたにピッタリの銘柄がみつかる /

みんかぶプレミアムを無料体験!

プランをみる

2013/11/30 - そら豆の株予報さんの株式ブログ。タイトル:「ドル円のゆくえ」 本文:ドル円が上昇を続けている。11月8日(金)の米雇用統計の発表以降実に4円50銭ほど値上がりしており、現在102.40円。日足チャートを見る限りでは5月の高値をトライしにいっているように見える。現在の日

株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.

ドル円のゆくえ

ドル円が上昇を続けている。

11月8日(金)の米雇用統計の発表以降
実に4円50銭ほど値上がりしており、現在102.40円。
日足チャートを見る限りでは
5月の高値をトライしにいっているように見える

現在の日経の上昇は「ドル円の上昇」による所が大きい。
今年の半ばから日本株が欧米株に出遅れをとったのも
「ドル円」が円高に振れたからである。
外需依存の日本(というイメージも強い)では、
為替相場と株式市場の関係がどこの国よりも蜜月だ。

そのため、ドル円が堅調である限りは
日経平均の大きな調整(下落)はないと予想される。
では、ドル円は今後どうなるのか。
上がるのか下がるか、それを予想するには、
現在のドル円が上昇している理由を知っておかないといけない。

ドル円は日経以上に堅調に推移している。一体なぜか。
それはズバリ「日本と欧米との金融政策の差」だ。

アメリカをはじめ、欧州各国も金融緩和を縮小する方向にある。
アメリカが量的緩和(QE3)の縮小が来年1月か3月かと言われ、
イギリスは住宅ローンの補助をすでに取りやめた。
ユーロは先月予想外の金利引き下げをしたが、
欧州の景気回復が顕著になってきており、これ以上に緩和はない。
(ユーロ高はユーロ圏の景気回復の足かせになるので、
12/5のECB政策決定会合のドラギ総裁の記者会見には注意が必要)

それに比べ日本はインフレ2%達成までは金融緩和が継続する。
先の日銀の政策決定会合では何ら政策の変更は見られなかったが、
黒田総裁が改めてインフレ2%達成を断固死守する旨を表している。
つまりは、インフレ2%の達成が難しいとなると
追加の金融緩和が行われるということになる。

現在日銀はインフレ率について
「2013年~15年後半にかけて2%に達成する可能性が高い」
という展望リポートを出しているが、
これには9人の審議員のうち3人が反対している。
市場の見方も2%は難しいだろうというのが大勢だ。
よって日本の場合は、金融引き締めどころか、
さらに「追加で金融緩和が行われる可能性がある」。

金融緩和の元では金利は低く、金融引き締めの元では金利は高い。
リーマンショック以前に大流行した「円キャリー(※1)」が
また近いうちにキーワードになってくるであろう。
(※1)金利が低い「円」を借りて、金利の高い通貨を買うことを言う。

円が一番弱いため、円安になっている。
だから円が安いのは、しばらく変わりない。
円安を期待した投機筋のポジション(※2)が積み上がっているため、
ポジションの巻き戻しにより一瞬円高に振れることもあろうが、
それはあくまで「瞬間的」でしかない。

なんらかのキッカケでポジションが巻き戻され
円高に振れる時、それが絶好のドル円の買い場となるだろう。

(※2)ポジションとは通貨先物の円ショートポジション。

タグ
#ドル円
そら豆の株予報さんのブログ一覧