聞いた特攻兵 8月11日(日)16時22分

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聞いた特攻兵 8月11日(日)16時22分

 これは、女房の父親から聞いた特攻兵の話です。女房の父親は戦争当時、茨城辺りの基地での任務でした。

 

 3人の特攻兵が、日向ぼっこをしていた。彼らは隔離された状態で、彼らと話すなと言われていた。少年兵らしく、20歳に届くか届かないかの年だ。

 

 そして出撃の日が来た。彼らは、ぶるぶる震えていたのが分かる。そして無理やり、戦闘機に載せられた。そして外から鍵をかけて、出られないようにした。これが特攻兵の姿だ。とても可哀そうだと思ったが、軍の任務なので、ただ見送ることしか出来なかった。

 

 特攻兵と言っても、志願してなった人もいれば、特攻が始まる前は、そんな戦闘方法は無いと思って、少年飛行兵に志願した者もいたはずである。少年飛行兵の募集ポスターは、この日本を救うために、かっこよく描いてあったという。そのポスターを見て、志願した少年もいただろう。

 

 3カ月くらいの飛行訓練で、ただ体当たりすることだけの訓練を聞かされて、騙されたと思った少年兵もいただろう。しかし、もう彼らには、自爆する戦闘方法しか無かったのである。この話もやれきれない思いである。太平洋戦争では、始めから特攻があったのではない。軍事力で勝る米軍に向かうには、少ない兵力で大きな損害を与える方法として採られたのである。

 

 この聞いた話もやはり、誰かに聞いてもらいたくて、書きました。ここでは戦争どうのこうのという評価は、しないことにします。

 

 

 

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