こんばんは!
本日の東京市場は昨日までとうって変わって、世界中からの協力と励まし!?を受けて大幅な上昇となりました。
とんねるずの番組ではありませんが、まさに「みなさんのおかげです」という位、今日は世界の各市場が皆日本の株式市場の上昇を願って支援していただいたようなのです!?
昨日の香港や欧州、NYなどの世界的な株価上昇に加えて、朝方のシカゴ日経平均先物もNY日本株ADRもほぼ全面的に昨日の東証終値を大きく上回り、日本株が自信喪失しているのを心配して励ましてくれているかのようでした…きっと、ジャイアンに励まされたのびたくんはこんな風に感じるのでしょうね。
こんな上昇するしかない材料を受け、日経平均が前日の東証終値12,834.01円より約160円近く上昇してほぼ全ての銘柄の初値が出揃った9:03に12,998.08円と13,000円目前まで一気値を戻して東証終値比約180円上昇した昨晩のシカゴ日経平均先物終値13,015円(その頃のドル円97.7円)にさや寄せする形で急反発して始まっています。
まさに世界のみなさんのおかげですね…みんなが上昇材料ばかりそろえてくれたのだから…
ところが、前日の香港市場などが開いた後の下落へ転じた恐怖の記憶が残っていたせいか昨日はピークをつけた頃までほぼ右肩下がりで下落し、わずか50分ほどの間に約125円も下落して9:55に12,873.50円となって今日の上昇分の大半が消えてしまうレベルまで落ち込んでしまいました。
しかし、本日の東京市場はそんなことにはめげませんでした。
本日は逆にシカゴグローベックスのダウ平均先物などが日本時間9:50(シカゴ時間19:50)頃から値を戻し始めていたことなどを通して、まるで本日の香港市場や上海市場などが大幅に上昇することを事前に教えてもらって先取りするかのように買い仕掛けが入って先物主導で急激値を戻し、香港市場や上海市場などが開いた直後の10:34に13,080.61円と朝の寄り付きやシカゴ日経平均終値を完全に上回り、13,100円まで見えてくるようなレベルまで一気に上昇したのです。
そして、香港のハンセン指数や上海総合指数 (SHCOMP) 指数は前日比プラス1%を超える上昇で始まり、その後もアップダウンを繰り返したものの前日比では収支プラスを保っていたことを支援材料としてやはり先物への買仕掛けが入って11:01には13,120.73円まで上昇し、前場の引けの頃でも13,100円を少し割り込む程度という高い水準で終わることが出来ました。
さらに昨日は東証の昼休み時間中に下落したことで東証の後場の寄り付きがギャップダウンして始まる流れを作り出していた香港や上海などはこの時間帯も大きく崩れなかったため、後場の寄り付きでのギャップダウンも極端なものにならず、その直後の12:33につけた後場の最安値でも13,022.25円とシカゴ日経平均終値を上回っているほど高値を保つことに繋がっています。
東証が昨日の様に後場が大幅下落して始まらないように中国の市場関係者が配慮してくれたに違いありません!?と思えるくらい、今日は平穏な昼休みだったのです。
そうした形となって下落不安が和らいだのか、普通の企業の昼休み時間帯である12時台後半急速に上昇し、日経平均先物ミニの出来高が本日最高となった直後の買い仕掛けによる上昇と合せて13:04には13,172.75円へ達しています。
実はこの間にシカゴグローベックスの米国株式指数先物価格が出来高を急増させながら急落を演じています。(後ほど出来高付きのチャート共に解説します)
ここまでは世界の様々なものが全て支援材料となっていたといえそうです。
しかし、実はシカゴのグローベックスのダウ平均先物はこの東証の後場の初めの頃の急上昇した時間帯である12:40頃から12:55頃までに約60ドルほど急落しているのですが、このことは不思議なまでに影響せずに逆行する形で日経平均は上昇しているのです。
この部分だけ見ると、本日の東京市場はあたかも海外の相場の影響から自由になって独自の材料や判断で動く自立した市場になったかのように思えます。(このことは先に述べた部分や後ほど述べる部分で判る通り誤解ですが…)
ところが、14:00に始まった香港市場と上海市場の指数が前日比プラスこそ保っていたものの14:10頃から14:40頃まで共に急落する形となったことを受けて売り仕掛けが入り、折角急上昇していた日経平均も14:30に13,066.65円、14:47に13,085.88円へと逆M字型で急落してしまいました。
この下落はまるで昨日の再現の様に思えるくらい急速なものでした。
しかし、そこから後が「みなさんのおかげです」のハイライトなのです。
日本時間14:45(シカゴ時間0:45)からシカゴグローベックスのドル円先物が円安ドル高へ転じ、特に東証の大引け直前の時間にあたる日本時間15:00(シカゴ時間1:00)頃に出来高が急増して97.7円から約98.0円まで急速に円安ドル高が進む仕掛け的な円売りが入っていますし、同じように日本時間14:45(シカゴ時間0:45)からシカゴグローベックスのダウ平均先物も上昇へ転じ、特に東証の大引け直前の時間にあたる日本時間14:50(シカゴ時間0:50)頃にはその直前よりも出来高が急増するなど仕掛け的な買いが入ったことによって14,840ドルから14,855ドルへ比較的急速に上昇するなど本日はシカゴグローベックスの先物市場参加者も日経平均の上昇にとても協力的だったのです。
それだけでなく、なんと後場に入ってから急落していて日経平均を下落に転じさせる要因となっていた香港のハンセン指数と上海総合指数もこの時間帯はV字型に急激に値を戻す形で上昇に転じているのです。
このように中国の主要株式市場と米国シカゴの株価指数先物とドル円先物などが全て東証の大引けに向けてほぼ一斉に急上昇することで、東証の大引けへ向けた急速な上昇を演出する買い仕掛けが可能になるように支援したのです。
これこそまさに「みなさんのおかげです」と呼ぶべきでしょう!?…凄い演出と思いませんか?
この様にいろいろと見て行くと、私達東京市場の参加者は世界的な支援材料の演出に乗って日経平均の上昇という劇を踊ったのか、踊らされたのか…というように見えます。
最近の多くの日に行われた日経平均の下げ材料を複数の市場や先物をリンクさせて作り出して急落を起こすのと逆の演出だったと見ることが出来そうです。
今日のこの演出としか思えないような相場の動きを生み出したのは、昨日まで私達日本市場に参加している投資家を翻弄したのと同じ人々なのか、それとも彼らへの反撃としてそのやり口を使って逆手に取ったのか…どちらと捉えるのかによって、明日以降の相場展開の予想が変わってくるかもしれませんね。
さて、日本の株式市場を終値で見ると、日経平均は前日比+2.96%(前日-1.04%、6月25日-0.72%)、東証1部の時価総額は前日比+2.76%(前日-0.92%、6月25日-1.02%)と前2日間の下落率よりも上昇率が大きくなっていますが、TOPIXは前日比+2.76%(前日-1.01%、6月25日-1.59%)、大証1部の時価総額は前日比+1.68%(前日-0.34%、6月25日-1.59%)となっており、こちらの2つは逆に前2日間の下落率が本日の上昇率よりも大きくなっています
また、東証一部の値上がり銘柄が1,495(87%)、大証一部単独上場の値上がり銘柄が92(72%)とほぼ全面高となったことから判る通り、本日は一部上場の大型株は幅広く買われて上昇しています。
また、東証2部の時価総額は前日比+0.34%(前日-1.55%、6月25日-1.32%)、JASDAQ平均は前日比+0.56%(前日-3.31%、6月25日-1.76%)、マザーズ指数は前日比+0.57%(前日-11.62%、6月25日-2.96%)と軒並み日経平均を下回る上昇率に終わったほか、大証2部の時価総額は前日比-0.19%(前日-2.15%、6月25日-1.98%)と3日間続落となるなど小型株市場は大きく反発して値を戻したとは言いがたい状況となっています。
なお、売買代金で見ると、東証1部が前日の1.91兆円から2.11兆円、大証1部が前日の341.38億円から393.87億円と増加したものの相変わらず低水準に留まったように主力の大型株については薄商いが続いています。
ところが、大型主力株とは対照的な形になっています。
小型株や新興株が主体のJASDAQはスタンダードが前々日の760.57億円から前日の970.30億円、そして本日が1,012.26億円へ、グロースが前々日の84.73億円から前日の96.43億円、そして本日が168.09億円へと3日間連続して増加しています。
しかし、S指数が+0.43%(前日-3.70%、6月25日-2.21%)、G指数が+7.60%(前日-14.48%、6月25日-6.90%)、そしてJQ-TOP20も+3.48%(前日-18.11%、6月25日-2.21%)となっており、JASDAQの指数は軒並み前日と前々日6月25日の2日間の下落率よりも小幅な反発となっています。
この点は同じく小型株や新興株が主体の東証マザーズでも同様であり、マザーズ指数は前日比+0.57%(前日-11.62%、6月25日-2.96%)と前日と前々日6月25日の2日間の下落率よりも小幅な反発となっていますから、急激に広がった小型株売りの影響は挽回できていません。
出来高が徐々に増えながら大きな続落の後の小反発という戻りの鈍さは、個人投資家が多い市場だけに心配な状況が続いているといえそうです。
では、この後は中国株の指数やドル円先物、そして米国シカゴ先物の動きを見た後に、いつもの様に主な銘柄の動きを確認して参りたいと思います。