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どこまで戻るか

週末6月7日の日経平均は、12877.53(-26.49)雲の下限12524の近辺までさげて反発した。目先MACDは底、RSIも21と売られすぎ水準にあり、NYがあげているので、雲の上限13240日足転換線13530へむけて反発をする展開になるかもしれないが、基準線、転換線は下向きで下降中であり下降トレンドからの基調転換はなかなか難しい。週足も12715の基準線を一旦割り込んで戻しているが、MACDは急激に下降しており、なお下降圧力は強い。中長期的には、なお週足基準線と月足雲の上限12647の上で下げ止まれるかどうかという局面とおもわれる。


ドル円は97.62日足は雲の下限95.24を一旦割り込んで戻し97.34の雲の上限を回復。MACDは底ばいになっているが、基準線転換線98.78は下降中で、その下にあり、DMIも-Dが強く、全体としては雲の上限でとまれるかどうか、という局面だろう。週足はまだ基準線の上だが、MACDも下げ、DIMもマイナスDが上回りつつある。注目は月足で、100.38の雲の上限をついに5月で抜けなかったため、100円の壁の厚さが再確認されたことになる。月足のMACDも頭を丸めシグナルをきりそうになっている。


ダウは15248.12(+207.50)と基準線、転換線を回復しており、週足も転換線の上を維持しているが、先々週とその前で毛抜き天井のような形状を示し、上値の重さが感じられるようになっている。


まだ東京は株も為替も底を確認するプロセスにあるようだ。NYにひっぱられて、雲の上限13240の節目を回復できるかどうか、ドル円も雲の上限97.34から転換線98.78を取り戻せるかどうかだが、取り戻せないで下落すると、上値の重さを確認することになってしまうだろう。クロダノミクスの異次元緩和にもかかわらず、日本の長期金利は、高止まりしており、結果的にはちっとも緩和になっていないことが明確になってきている。こうなってくると長期金利を日銀がコントロールする力があるかどうか自体がそもそも問題だということになり、超金融緩和→債権から株への資金シフト→消費や投資意欲の拡大というロジックや、アメリカとの金利差拡大→円安進行というシナリオには、これ以上はあまり期待できないようだということになってしまいかねない。安倍政権の3本目の矢は予想通りほとんど空振り。そうだとすると、さしあたり為替も株も4月前の水準あたりが関の山ということになるのだろうか。95円が輸出企業の平均的採算ラインとかいわれているので、その前後の水準(日足雲の下限あるいは週足基準線の水準)が維持出来れば、なんとか中期トレンドはたもてるのではないか、そして夏以後企業の業績回復が明確になってくれば、上昇基調を取り戻せるのではないか、と期待をつなぎたいところだが、まだ「たら、れば」の世界である。安倍首相は成長戦略第二弾をだすなどと言い出しており、参院選挙で自民党が勝てば、成長戦略がでてくると期待する向きもあるようだが、さあどうだろう。逆に、憲法改正とかいった本来の安倍カラーが前面にでて、既得権益にきりこむ経済改革はそっちのけになり、政治的な混乱がおきてしまうリスクもあるかもしれない。慎重にトレンドを読む作業が必要だろう。

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