安倍首相アジア歴訪_鳩山訪中_インフラビジネスと対中防衛

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安倍首相アジア歴訪_鳩山訪中_インフラビジネスと対中防衛

安倍首相の東南アジア歴訪が始まりました。
ベトナム~タイ~インドネシアです。
最初はベトナムです。最初の訪問にベトナムを選んだのはそれなりの意味があると思います。

以下は多く妄想を含んでいますがもし読んでくださった方にとって何らかのプラスになれば幸いです。


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もくじ
■ベトナムの外交的立場
■日本の防衛産業と造船振興
■日立がカギとなるベトナムのインフラ
■余談:中国の臨戦態勢化と、鳩山訪中
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■ベトナムの外交的立場
ベトナムは外交的な対立と、経済的関係で難しい対中関係にあります。
特にベトナム北部の国境地帯は対中貿易との深まりの中で中国人民元経済圏に取り込まれつつあります。
中国が日本に対して仕掛けたレアアース禁輸といった問題と同様、経済的な関係を人質にした外交政策の強要は、中国が日本に仕掛けたもの以上に、ベトナムに対してのそれは重大な問題です。

特に南沙諸島(スプラトリー諸島)の問題にて民主党政権のころの日本があまり対中問題で強気に出なかったのでベトナムは失望していたと聞きます。ただあのときのベトナムの民衆によるデモを見るに対中ストレスは相当の物であろうと思えました。

かつて越中間での戦争は歴史上しばしば起こってきましたが、冷戦下同じ共産主義ながら戦争が起こりました。(1979年の中越戦争/第三次インドシナ戦争)
陸戦や上陸戦阻止が主体となればかつては、元王朝でさえ見事に阻止するほどで、そういった歴史的背景もありベトナム人の祖国防衛意識は強いようです。
ですが南沙諸島の問題ではあまりも弱体なベトナムの海空戦力では手も足も出ません。

ベトナム海空軍は数的にも質的もあまりにも弱いのです。
その極端な戦力差からか、2011年にはベトナム海軍は中国海軍との共同パトロールや、中国軍港を訪問するなど接近の動きを見せましたが、2012年6月に案の定中国は、ベトナムの領海まで「中国の大陸棚」として海域の海底探査の入札募集をしました。
入札したのは国営企業の中国海洋石油です。おそらく実際に探査するときに、ベトナムは黙認するか、或いはベトナムが海軍を出したら、中国も民間船ならび中国人保護という名目で海軍を出し、場合によっては局地戦に持っていくつもりでしょう。
中国国内の不満ガス抜きにもなりますし、ベトナム海軍は中国海軍に勝てる可能性はないので、中国にとって都合の良い戦争になるでしょう。
しかも中国海洋石油(中国海洋石油総公司 China National Offshore Oil Corporation / CNOOC)は2005年にアメリカの石油会社ユノカル買収を仕掛けたりした実績があり、中国政府との関係の深さは相当の物です。
また当該の海域はベトナム政府がロシアのガスプロムや、アメリカのエクソンモービルが探索を許可されています。エクソンモービルはさておき、もろにロシア政府との関係の深いガスプロムが困るようなことをするということは、相当の野心があってのことでしょう。
(まあだからこそ日露関係の急速な良化のチャンスでもあると思うのです。)
参考:
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=62932&type=
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2011-06/23/content_22844982.htm
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/06/30/AR2005063002081.html


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■日本の防衛産業と造船振興
そこで、たぶん実現はしないとは思うのですが、日本の中古艦艇を儲けなしでもベトナムなどに売却すればいいと思うのです。日本は艦艇は更新が異常に早いですし。

防衛産業ならびに造船業(特に造船不況打破)のためにも、更新することになった、海上自衛隊艦艇ならびに、海上保安庁巡視艇は今までの解体ではなくて、積極的に友好国に輸出していくべきだと思うのです。

武器輸出に当たるという反対論を懐柔するためにも、日本で現役だったときの武装はすべて撤去して、米露韓あたりの武装に載せ替えて(ロシアなどに売るとなると火器管制装置なども変更する必要が出るとは思いますが)二か国共同でベトナムなどに売却するというのはダメなのでしょうか。そうすれば中国は日本にだけ抗議というのは難しくなるのでかえって口出しもあまりできないと思うのですが。
(ちなみにフリゲート艦・コルベットなどはロシア海軍と同型のものを導入していいたりするので、兵装はロシア系とかが現実的な気もします。)

もちろんベトナムにとって一番必要な艦種は潜水艦ですが、これはロシアにキロ級を発注しているので大丈夫でしょう。

ベトナムのあまり余裕のない防衛予算のなかで水上艦艇の強化には中古艦艇を儲けなしでも売却するべきだと思うのです。(まあ維持にもコストはかかるのでそうなると日本の艦艇は必要以上に大きい可能性もありますが)

余談ですが、日本は潜水艦も更新が早すぎといわれていました。
潜水艦建造能力の維持のために、12隻体制のため毎年一隻建造して一隻退役させていたのを、毎年一隻建造は維持しつ退役年限を伸ばしたので、毎年一隻づつ保有潜水艦が増えていっています。
さらに、オーストラリアが新型AIP潜水艦のそうりゅう型に興味を示しているようなので、もし契約が結べたらおもしろそうです。


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■日立がカギとなるベトナムのインフラ
これは妄想ではありません。複数のアナリストが言及するようにベトナムはインフラ敷設に意欲があり、中国が急激な発展を見せる際に国営企業にそうさせたのとは違い、東南アジアの発展はそういったものが介在する余地があまりないので、企業としてもうまみが多く、日米欧それから韓国あたりの大企業がインフラを意欲的に売り込みをかけています。
前節同断の理由で、ベトナムは日本との関係を強化したほうが、対中外交上のメリットも大きいと考えられるので、日本企業の受注にとって追い風でしょう。
そういった部分もあって、インフラ関連の輸出には日本政府はどの政権政党に限らずながらく取り組んできました。
ベトナムに積極進出する企業は、新日鉄などの鉄鋼系、機械系、化学系など様々の企業が進出していますが
電気・水・鉄道そして情報、そういった総合的なインフラ関連の技術を持っている企業は数が限られます。
その中でも日立は最も注目できるのではないかと考えます。
日立は、シャープやソニーが液晶関連などでとんでもない大赤字を計上する前から、弱電の自社生産からどんどん手を引き委託生産になっていき、重電とインフラ関連にどんどん事業領域をシフトしてきました。
このような長期的にみて安全性の高さを重視する経営体質は長期投資でも安心できるものではないかと考えています。
そして海外売上比率が上がれば上がるほど、そして昨年のイギリスでの高速鉄道の案件を、独仏伊を押しのけて日本の日立が受注したことは鉄道発祥に国家であるイギリスにおいてさえ世界トップクラスとして認められたものと思われます。あの超円高であった時にさえ強い競争力を見せた日立のインフラ輸出、いまから円安に進んでいけばコスト競争力さえ持ってくるでしょう。
それでおいてなお来季PERは12倍台で配当利回り約1.5%とまだ割安といえる部類です。

今回ここに書いたような大型インフラ受注、為替差益の発生する可能性、日本国内の原発再稼働、三菱重工との合併観測(というか主に日経新聞のトバシ記事)こういった際に暴騰する可能性もありますから、そういったイベント狙いであらかじめ買っておくというのもありだと思うのです。すでに個別事業での統合は実現しているので、そうなった場合の話題も割とすぐにでも期待できるかもしれないなと思うのです。

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■余談:中国の臨戦態勢化と、鳩山訪中
ただベトナムは反中国デモを行った人間や、反中国ソングを発表したミュージシャンを捕まえるなど締め付けの方向で動いています。
世論は圧倒的に反中化していても政府の体制は中国との関係で妥協する性質を持っています。
2012年の秋冬でさえそういうことが起こったので、しっかりと対立姿勢を見せる事が出来るのか少々疑問があります。
ただ、2012年に信任投票を導入し今年2月から実施されるので国民世論を意識した政策には変わってくる可能性もありますが。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2307E_U2A121C1NNE000/

それからあまりベトナムとは関係ありませんが、中国はかつての国連憲章の敵国条項(国際連合は二次大戦中に、日独と対立する中でできた連合軍を母体とするため、敵国条項というものがまだ残っている。)を根拠に、日本に対しては国連や安保理の承認なしに日本に戦争をできるとの旨ロビー活動をしていると独立経済研究所の青山繁晴氏が言及していました。
中国外務省系の機関の論文にて「日本に断固として対抗する」との旨の文言が出現したり
さらに、中国要人の中国軍部隊視察にて「軍区」という呼称が「戦区」という風に報道されるなど、台湾海峡危機(1998年)なみの臨戦態勢を見せています。

そういった動きをみると、対ベトナムにしろ対日にしと局地戦程度なら仕掛けてくる可能性は大いにあると思われます。
・日本の艦艇、巡視艇が整備される前
・日本でスパイ防止法が制定される前
・日本の改憲ないし有事法制が整備される前
・日本や米国が構築しようとしている対中包囲網の外交的達成がなされる前
・NATO諸国(特に米国・日本・オーストラリア)にF35が実戦配備される前
・米国のシェールガス革命が軌道に乗り、中東から極東への戦力移動が完了する前
のうちに仕掛けたほうがよいと考えていたとしても不思議ではないと思うのです。

それから安倍氏や麻生氏の東南アジア歴訪が行われる中、その時期に技と重ねて鳩山元首相はあろうことか訪中し、南京大虐殺記念館に来館し、おまけに「尖閣は係争地」との旨発言しました。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDE15004_V10C13A1PP8000/
http://www.47news.jp/CN/201301/CN2013011601001878.html

民主党の元外務相の直近の部下が中国のスパイの疑いが出ていたりします。鳩山の動きを見ても、未だに旧民主党系は中国との危険な関係を持つ人物がやはり少なからず存在していたことを示唆しています。

それとベトナムが有事に突入した場合、商品市況では特にゴムに影響が出るのではないかと思っています。あとはコーヒーにも反応があるとみています。
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