御園座７年ぶり黒字化 ４～６月期

[arama-さん]

　経営再建中の御園座（名古屋市）が１０日発表した２０１２年４～６月期連結決算は、純損益が前年同期の２億７１００万円の赤字から２４００万円の黒字に転換した。公演収入の改善や人件費の削減が寄与し、４～６月期としては７年ぶりに黒字化を果たした。

　売上高は前年同期比６８・６％増の１０億７３００万円で、６月の歌舞伎公演などが好調だった。本業のもうけを示す営業損益も２億４６００万円の赤字から３６００万円の黒字になった。

　名古屋証券取引所第２部に上場している御園座は１２年３月期末に、借金などの負債が不動産などの資産を上回る債務超過になり、上場廃止の猶予期間に入った。

　今回の黒字決算で、上場基準に基づく債務超過額は３億１４００万円となり、１２年３月期末から２４００万円縮小した。しかし、１３年３月末までに債務超過を解消するか、この間に経営改善策を提出しなければ、上場廃止となる。

　本社ビル（御園座会館）建て替えなど検討中の再建計画については資金調達に向け、地元企業を中心に幅広く支援を求めており、御園座の幹部は「前向きに進んでいる」と説明した。