[マドリード 24日 ロイター] スペインは24日、3カ月物と6カ月物の短期証券(Tビル)入札を実施し、総額30億5000万ユーロを調達した。平均利回りはユーロ導入後で2番目の高水準となり、国家全体の支援が必要になるとの観測を反映した結果となった。
平均利回りは3カ月物(16億3000万ユーロ)が2.434%で前回の2.362%から上昇、6カ月物(14億2000万ユーロ)は3.691%で前回の3.237%から上昇した。
応札倍率は3カ月物が2.9倍、6カ月物が3倍。前回はそれぞれ2.6倍、2.8倍だった。
流通市場では、スペイン国債5年物の利回りが2001年6月以来初めて10年物を上回った。利回りがより長期の債券を上回ることは、デフォルトや債務再編のリスクが強まっているとの市場の見方を反映している。
RIAキャピタルマーケッツの債券ストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏は「5年債と10年債の利回りスプレッドがマイナスに転じたが、これは市場が、スペインにとって現在のトレンドが持続不可能とみていることの典型的なサインだ」と述べた。
スペイン国債の利回りは急伸しており、銀行支援策や欧州連合(EU)首脳会議で合意した救済基金の市場介入で債務危機に歯止めがかかるとの期待はすでになくなっている。
23日の取引では、スペイン国債10年物利回りはユーロ導入後の最高水準となる7.6%まで上昇、債務保証コストも過去最高水準に上昇した。
株価は前日安値を下回るかの戦い!