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損切りによるリスク管理

MDRの芝一樹です。
前回、前々回と、それぞれ銘柄単位で行うリスク管理と、資産全体に対して行うリスク管理について解説してきました。今回は損切りによるリスク管理について解説したいと思います。
解説とはいっても、おそらくすでに多くの方は損切りを活用してリスク管理を行っていることでしょう。裁量でトレーディングしている人の中には、損失が出ている状態で手仕舞うことは損失を確定する(手仕舞わなければ損失は未確定)というように考えている方を時々見かけますが、これは明らかに間違いです。確かに損失は手仕舞わなければ確定しませんが、手仕舞ってしまえばそれ以上損失が広がることはありません。もちろん明確な根拠を元に上昇が期待できるのであれば手仕舞う必要はありませんが、もし自分の願望で「上がるはず」という考えのもとに手仕舞わないのであればそれはリスク以外の何物でもないのです。
自分のトレーディングの損失を限定してダウンサイドリスクを一定以下に抑えるためにも損切りは必須のリスクマネジメント技術であるということができるでしょう。ただし、逆にあまりにも早い段階(わずかな損失)で手仕舞ってしまうのは機会の損失となります。この場合は確かにリスクを抑えることはできるのですが、ダウンサイドリスクと同時にアップサイドリスク(利益幅)も抑制してしまうことになりますので、あまりに早く損切りをすることにも問題があります。
また、ごく稀ですがシステムトレードを取り扱っているサイトや書籍でも、「勝率向上のための裏ワザ」として、損切を設定しない戦略を紹介しているのを見かけます。確かに、中~長期トレンドの転換点を狙うような逆張り型の投資戦略では損切りをしない方が勝率を上げられるというのは事実です。しかし私たちの無料講座で解説しているように、勝率が高いということは大きな利益が出せるということとイコールではなく、リスクマネジメントの視点からも損切を設定しないのはおすすめできることではありません。
ここまでは多くの方がご存じだと思うのですが、損切りにはもう一つ重要なポイントがあります。それは、株式投資における分散投資の限界をカバーするという意味合いです。株式市場には数千の銘柄があり、その中から相互に値動きの関係性が薄いものを組み合わせて持つことで分散投資を行うのが一般的です。しかし、株式市場でそれを行う以上は同一市場の中のことでしかありません。もし株というグループが一気に下がったら株式市場内での分散にはほとんど意味がないのです。
資産を数百に分けてるから大丈夫、という人もいるかもしれませんが、実はこの油断が呼び寄せたのがサブプライムローン危機でした。この問題は簡単に言うとサブプライムローンのCDOという債権の一種が焦げ付いたことで発生したのですが、CDOの中身は数百万にも分散されたサブプライム層への住宅ローンだったのです。しかし一気に住宅価格が下がったことでその分散もまったく意味をなさず、最終的には世界的な大混乱を引き起こしたのは記憶に新しいところでしょう。このようにどんなに分散させたところでそれが同一セクター内のことであれば、そこで大規模な問題が発生したときには成す術もなく資産を失ってしまうことになりかねません。
株式市場でもサブプライム問題後のリーマンショックのようなことがあれば、同じような動きになってしまいます。このようなときに身を守ってくれるのが、最も原始的なリスクマネジメント手法である損切りなのです。よく聞くからと言ってないがしろにせず、きっちりとした損切り戦略を立てて相場に臨むようにしましょう。
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