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全資産単位でのリスクマネジメント

MDRの芝一樹です。
前回は個別のポジション単位のリスクをコントロールする方法について解説しました。しかし、最後に銘柄レベルでのリスクが高いか否かは関係なく、仮に全ポジションでハイリスクの銘柄に投資していたとしても資産全体に対するリスクを低くコントロールする方法がある、と伝えしました。
今回はこの全資産単位でリスクマネジメントを行う方法について解説したいと思います。
全資産に対するリスクをコントロールするためにはポジションサイジングという手法を用います。この手法の根底にあるのは銘柄のリスクレベルに応じて資産を分割することによってリスクを抑える、という考え方です。例えば、資産変動率が+-1%の銘柄に全資産投資をするのと、資産変動率が+-10%の銘柄に資産の1/10を投資する場合では、いずれも全資産対比のリスクは1%となり、リスクは同じになります。
しかし、資産変動率が1%しかない銘柄も急な材料によって一気に値が動くことはあり得ます。この場合、最悪を想定すると全資産を1銘柄に投資していた場合は破産の危険がありますが、資産の1/10しか投資していなければ資産の1/10を失うだけで済みます。
また、10銘柄に投資していれば全てがそのような動きになるとは考えづらく、他の銘柄の上昇でカバーできる可能性が高くなります。このため、どんなにハイリスクの銘柄であっても資産を細かく分割して投資していれば全資産で見たときには低リスクの投資を行うことができるのです。
しかしポジションサイジングが本当に強力なのはこの点ではありません。資産の分割をせずに一つの銘柄に投資をしている場合は言わずもがな、何も考えずにただ分散投資をしていると(これは株以外、例えば単一の投資信託に投資している場合も同じ事が言えます)、相場が一斉に弱気になったときになすすべなく資産を失ってしまうことになり、一回の大暴落で破産してしまうことにもなりかねません。
相場のリスク状況に基づいて常にリスクを一定に保つようなポジションサイジングルールを持って投資していれば、相場がどんなに大きな値動きをしようとも常にリスクを一定に保って投資を行うことができるようになり、資産を失ってしまう危険性を大幅に減らすことが可能になります。
特に自分の運用している売買プランにとって不利な方向に大きな動きが発生しているときは、どんなに勝率の高い取引方法を使っていたとしても連敗してしまう可能性が高く、危険です。自分の取引プランは期待値が正だから大丈夫、と安心していると足元をすくわれかねません。
特に資産分割を考えないで運用することは危険で、例えば勝率70%の取引ルールの場合、連敗の可能性は以下の通りです。

2連敗:3/10×3/10=9/100=9%
3連敗:3/10×3/10×3/10=27/1000=2.7%
4連敗:3/10×3/10×3/10×3/10=81/10000=0.8%
5連敗:3/10×3/10×3/10×3/10×3/10=243/100000=0.24%

取引毎に20%のダウンサイドリスクを取って投資していたとすると5連敗で破産することになりますが、5連敗の確率が0.24%ということは2,000回取引をすると1回破産をするということです。最もフェアな状態に均してもこの数字ですから、少し長く不利な動きが続けばすぐに破産、ということになるでしょう。これを考えると一銘柄あたりの全資産対比リスクは1%以内に抑られるようなポジションサイジング戦略を利用したいところです(もちろん自分の投資プランにもよりますが)。
次回はリスクマネジメント手段としてのストップ注文にフォーカスしてみたいと思います。
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