arama-さんのブログ
ベアリング値上げカルテルの3社起訴
自動車の車輪などの軸を支えるベアリング(軸受け)の販売をめぐる価格カルテル事件で、東京地検特捜部は14日、公正取引委員会(公取委)の刑事告発を受け、独占禁止法違反(不当な取引制限)の罪で「日本精工」(東京都品川区)など大手ベアリングメーカー3社を起訴、当時の役員ら7人を在宅起訴した。
公取委の刑事告発は、2008年11月の亜鉛メッキ鋼板をめぐる価格カルテル事件以来、3年半ぶり。ベアリングの市場規模は4千億円で、今回対象となった産業機械向け、自動車向けは2700億円を占める。
ほかに起訴された法人は、NTN(大阪市西区)と不二越(富山市)。在宅起訴されたのは、高川恵介日本精工常務営業本部長(60)、本間正志NTN取締役事業本部担当(63)、荻野肇一不二越取締役部品事業部長(58)ら(役職はカルテル行為時)。ジェイテクト(名古屋市中村区)もカルテルに加わっていたが、最初に自主申告したことで課徴金減免制度(リーニエンシー)が適用され、立件は見送られた。
起訴状によると、4社は10年5~8月、産業機械向けベアリングを8~10%値上げすることを販売先に申し入れ、原材料の鋼材の値上がり分を販売価格に転嫁することで合意。7月には自動車向けを1キロ当たり約20円値上げすることを決めた。いずれも7月から一斉に値上げしたという。
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関連銘柄:
日本精工(6471) NTN(6472) 不二越(6474)