米国で今年、日本向けのコメ(短粒種)の作付面積が増える見通しであることが28日分かった。米農務省がまとめた3月末時点の作付け計画調査によると、農家が短粒種の栽培を予定している面積は前年比16%増の2万1千ヘクタールで、2年連続のプラスとなる。
東日本大震災と原発事故の後、日本国内では国産米の供給懸念が強まり、価格が上昇している。このため、日本の業者が米国で短粒種を確保する動きを強め、現地農家の作付け意欲が高まっているもようだ。
日本の環太平洋連携協定(TPP)参加を視野に、米国のコメ農家は今後、短粒種栽培を本格的に拡大する可能性もある。
米国では南部のアーカンソー州などでタイと同じ長粒種、カリフォルニア州では日本の短粒種と長粒種の中間的な中粒種が主に栽培されている。
短粒種は南部ではわずかで、カリフォルニアでもコメの全作付面積の10%に満たない。米国全体で2010年のコメ生産量は長粒種が831万トン、中粒種が259万トンに対し、短粒種は12万トンにとどまっている。
世界的に穀物価格が高騰した08年ごろから、米国では栽培が難しい短粒種の生産が停滞していた。計画通りに作付けが行われ、作柄が平年並みなら、今年の短粒種生産量は14万トン程度に増加する見通しだ。
短粒種は米国内で日本食レストランや日系、アジア系の人らに販売され、年1万トン前後は日本に輸出されている。
日本がTPPに参加し、コメの関税を現在の778%(従価税換算)から大幅に引き下げたり、撤廃したりすると、米国から日本へのコメ輸出が大幅に増えるとの予想があり、国内農家への打撃が心配されている。