2008年7月に出版されたその本は,以後随分売れた。著者もそれを契機に随分有名になるのであるが,その本では,資産運用の柱の一つとして外貨預金を推奨し次のように述べている。
> 国際的にユーロへの信任が高まってきています。……(ユーロ参加国には)もはや,アメリカや日本のように,財政事情が悪い国はありません。
財政規律がしっかり守られていることにより,参加国の国家破綻の可能性が他の国々より極めて低いことは,外貨預金にとって大きな魅力となります。(p.167)
> 私の提唱する外貨預金のポートフォリオは,ユーロの保有割合を高めに設定することが基本……ユーロを中心に据えて,残りを米ドル,ポンド……。(p.170)
さて,ではユーロは2008年後半以降どうなったか,を Yahoo!のチャートでご確認いただきたい。
念のため繰り返すが,上記引用部分は同著において枝葉末節部分ではなく,著者が推奨する資産運用法の柱の一つとして述べているのである。
著者のこれまでの業績を全否定するつもりはないが,「この人が言うことだから……」という鵜呑みは禁物という,分かりやすい事例だと思い紹介した次第。
4件のコメントがあります
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> 人間なので、快進撃を続けている相場師でも、どこかで曲がってきますね。
なかなか重いご指摘,胸に響きます。ありがとうございます。
m(_._)m
中原圭介、取引していた営業マンが好きでした。バブルの時の長谷川慶太郎もそうですが、初めは良く当たるのですが、だんだん著者の相場観が時代の流れとずれてくるんですね。投資顧問の事件と言い、相場に絶対はないですね。人間なので、快進撃を続けている相場師でも、どこかで曲がってきますね。
☆kattanさん
> 自分の本当の実績はどうなの?
確かに仰る通り。
株式投資を始めた頃,別のSNSで「勝率が……」「○○で△△円儲けた」というような発言を見て,最初の頃こそ「すごいっ!」などと思ったものです。ところが程なくして,「事実か?」「仮に百歩譲ってそうだとしても,そういう風におおっぴらに自慢するなんて卑しくないか,あるいは幼稚じゃないか」という疑念が募り,自ずとその手の発言をする人とは(ネット上でも)付き合わないようになりました。
こちらでも,日記を読ませていただいたりコメントを書かせていただく方は,誠に僭越ではありますが,十分選んでいるつもりです。実生活の寂しさをネットで紛らわせたり,単なる暇つぶしでこちらに参っているわけではありませんので。
(^_^)v
まあ、評論家には素人でもなれるが、自分の本当の実績はどうなの?
と言いたいですね。
プログでも、勝ったという人に限って3万・5万は確かに勝っているが
30万・50万の塩漬けを持っている人が多すぎるのだからね。
言い訳は「先を見据えて抱えている」らしいけど(笑)
信用できるのは自分だけ。自分の財布だから一目瞭然わかる(笑)