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75円63銭で(介入を)指示

[東京 10日 ロイター] 安住淳財務相は10日午前の衆議院予算委員会で、昨年10月末から11月初めにかけての介入について、「1ドル75.63円の時点で、日本経済に危機的な状況が及ぶと考え、介入を指示した」ことを明らかにした上で、投機的で思惑的な動きには今後も躊躇(ちゅうちょ)なく単独介入することを辞さないと明言した。

西村康稔委員(自民)の質問に答えた。

安住財務相は10月末からの介入を5日で終えて納得しているのかとの質問に「(1ドル)75.63円の時点で、介入しないと日本経済に危機的な状況が及ぶということで介入を指示した。78.20円でやめたので、そこの時点で納得したかという話だが、私としては3円近く値を戻し、年末まで2か月、77、78円台で推移したので、一定の効果はあったと思っている」と評価した。

さらに「日本の立場を説明し、協調介入してもらう努力は必要だ」との認識を示した上で「それでもそうはならない場合は、私の判断で断固たる措置はとらせてもらう」と語った。

重ねて「今の為替レートはわが国の経済実態を反映していない。投機筋が思惑的な動きで変動させているときは躊躇なくやる姿勢を今後も維持する。単独介入は辞さない」との姿勢を明確にした。

安住財務相は、これに先立って、茂木敏充委員(自民)の質問に対し、財政出動だけでデフレは解消できないのは事実だとの認識を示した上で、日銀の金融政策について「日銀は量的なものも含めて努力しているが、適宜適切な対応は必要になってくる」と語った。

一方、日銀法改正に関しては「法改正によらずに、日銀と共通認識をもってやっていきたい」と語った。

野田首相も「アコードまではいかなくても、日銀とはより膝を突き合わせて、表向きの議論だけでなくやることで日銀総裁とも一致している。(議論の)頻度を高めながら、日銀が適時果断に金融政策できるよう緊密な(意見)交換をしていきたい」と語った。

(ロイターニュース  石田仁志;編集 内田慎一)
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