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ギリシア問題の行方

先々週末にS&Pから欧州の一斉格下げが発表され、先週月曜の株式市場は大きく下げました。しかし、市場は格下げをすでに織り込んでいたとみられ、その後は逆に格下げという確定した悪材料が消えたことから、つきものが落ちたように一気に株価が上昇しました。
単純にチャート分析を行うと、直近まで続いていた下落トレンドは破られ、上昇トレンドに転じたような動きに見受けられます。しかし、実際のところは昨年夏から続く下落トレンドはまだ破られてはおらず、短期的には上昇に転じた可能性がありますが、この動き自体が一時的である可能性も高く、まだまだ油断はできません。
市場に参加されている方の中には、先週末までの大きな上昇の動きを見て、チャンスに乗り遅れたくない!と昨日買いの注文を入れた方もいらっしゃるかも知れません。もしそうでしたらすぐにきつめの損切り注文を置くことをおすすめします。確かに今後の動きはどうなるかは解りませんが、テクニカル的には日足のRSIが市場が過熱している事を表しています。現在の水準は70をちょっと越えたあたりで、ここ数ヶ月ではこの水準に達した後は値動きの幅の差こそあれ下落に転じることが多くなっています。
ファンダメンタル的にも、確かにアメリカの統計数値は改善してきているのですが、ギリシアのPSI問題にはまだはっきりと決着がついたわけではありません。先週末の市場はこの交渉がまとまる事への期待感から上昇していましたので、もしこれが裏切られれば市場は大きく下げることになるでしょう。ギリシア国債一年ものの利回りは先週木曜日の時点で460%近くになっていましたが、金曜日には390%まで大きく下げました。国債でここまで大きな値動きが出ることは普通はありませんので、ギリシア国債は完全に投機筋の資金の食い物にされていると考えて良さそうです。その証拠に、金曜日のギリシアのCDSスプレッドは逆に上昇しました。CDSは破綻したときの保険のようなものでで、これのスプレッドが上昇するということは新たにギリシア国債に対してCDSをかけた資金があるということです。投機筋も遊びでやっているわけではないでしょうから、万が一デフォルトしたときのために、国債購入と同時にCDSをかけているのでしょう。下がったとは言え、年利390%は十分魅力的な利率であることに変わりはないのですから。
今週は日本で金融政策決定会合、アメリカでFOMCが発表されます。両国とも基本的な方針に変わりはなく金利の変更はない予定ですが、白川総裁やバーナンキ議長が欧州問題についてどのような見解を発表するかが注目されます。
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