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上場MSコク(1680)とMXS外株(1550)の比較

上場MSCIコクサイ株(1680)とMAXIS 海外株式(1550)は、どちらもMSCI-KOKUSAIを連動対象とするETFですが、運用手法は大きく違います。1680は株式現物を保有せず、株式先物と国債で運用しています。一方1550は、eMAXISシリーズのインデックスファンドと共通のマザーファンドに投資しており、運用資産は現物株式に裏付けられています。

1680と1550は、どちらが運用方法として優れているのか? どちらがトクなのか? 調べてみます。

とは言っても、MSCI-KOKUSAI採用銘柄は先物が対象とする株価指数に含まれる銘柄とは異なっているので単純に比較することはできません。パフォーマンスに差があっても、運用手法の違いによる差なのか、対象銘柄の違いによるトラッキングエラーなのかが区別できないからです。

そこで、1680と1550を比較する前に、上場S&P500米国株(1547)とSPDR500(1557) を比較します。
1547はS&P500先物と米国債で運用しています。1557は、現物株式で運用しています。
1547が1557と違うのは、1680が1550と違うのと同じです。(くじら構文)
細かいことを言えば税金が違うような気がしますが、ここでは置いておきます。

1547のパフォーマンスを調べます。
2012/01/05のNAVは 1044.18558円。
このNAVは、1/4の米国市場の終値と1/5の為替レート76.75円により計算したものです。
よって、1/4の米国市場の終値を使ったNAVは、13.60502384ドルとなります。
2010/10/26のNAVは、999.282421円。
このNAVは、10/25の米国市場の終値と10/26の為替レート80.72円により計算したものです。
10/25の米国市場の終値を使ったNAVは、12.37961374ドルとなります。
2010/10/25と2012/01/04の米国市場終値により計算されるドル建てNAVの騰落率は、9.8986134% となります。

次に1557のパフォーマンスを調べます。
2012/01/04 のNAVは、 127.65338ドル。
分配金を再投資したときの2010/10/25の修正NAVは は、115.6363456ドルとなりました。
2010/10/25と2012/01/04の米国市場終値により計算されるNAVの騰落率は、10.3920911%となります。

1557のほうがパフォーマンスが0.4934777%勝っていますが、運用手法の違いによるパフォーマンスの差を調べたいので、補正します。
1年間のパフォーマンス差に直すと、0.4141072%。
1547と1557の信託報酬年率は、それぞれ0.168%と0.09%なので、

運用手法に違いによるパフォーマンスの差は、年率0.3406072%となります。


(追加2012/03/11:第二期決算によると1547の実質的な費用は0.27%でした。パフォーマンスの差は、0.2386%となります)


この数字は、LIBORドル1ヶ月モノとだいたい同じです。
http://forex24.jp/libor/?c=usd

というわけで、先物運用は現物運用にパフォーマンスで劣ります。

ただし、ETF投資家の立場のパフォーマンスは別です。分配金には税金がかかるので、上記の計算どおりに再投資はできません。
1557の分配利回りは、ざっくり2.1%として、米国で30%、国内で10%源泉徴収されると、1年で0.766225%パフォーマンスを引き下げます。しかも、分配金は特定口座による損益通算の対象にはなりません。(確定申告したらなるのか??) 証券会社が適格仲介人(QI=Qualified Intermediary)の契約を米国税務当局と結んでいると、米国での税率は10%になりますが、それでも0.3934669%のパフォーマンス悪化となります。しかし、外国配当控除を利用すると、、、、よくわかりません。
というわけで、結局どちらがトクなのか、よくわかりません。

1680と1550の比較に戻ります。
運用手法としては現物株を使用した1550のほうがよさそうですが、投資家の立場のパフォーマンスはどちらがいいかは微妙です。1550の分配金は特定口座の損益通算の対象になりますが、ファンドが受け取る配当に課税されていたら、これを取り戻す術がありません。ファンドの中のヒトが頑張れば取り戻せるのかもしれませんが、そのあたりの事情がよくわかりません。昔のオンラインセミナーで何か説明があったかもしれませんが、マニアックすぎます。

結論です。
配当・分配にかかる税金を無視すれば、先物運用の1680は現物運用の1550よりLIBORスプレッド(LIBOR金利と国債利回りの差)だけパフォーマンスが落ちる。

配当・分配にかかる税金を考慮すれば、どちらがパフォーマンスがいいのか判断し難い。


何か情報あれば、コメントください。


※補足です。

 1547と1557のパフォーマンスの差の計算は、実態を表していない可能性があります。先物と現物とでは、取引終了時刻が異なります。同日同時刻のパフォーマンスを比較しないと意味がありませんが、面倒なのでそこまでしません。


※補足2 です。1547の資産内訳を見ると、円預金と国債で58%、ドル証拠金が26%、ドル預金と国債で14%という配分です。だから、“LIBORスプレッドだけパフォーマンスが落ちる”というのは、ちょっと乱暴な結論ですが、当たらずとも遠からずということで。。。



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