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欧州首脳会議後の市場動向

先週末に注目されていた欧州の首脳会議を終え、結果は市場の期待とほぼ変わらず、良くもなく悪くもなく、という動きでした。先週末の時点では首脳陣のリップサービスが効いてか欧米の株価は上昇したのですが、新しく根本的な解決策が出たわけではなく、危ない状況自体に大きな変化はありません。昨日の日経平均も上昇基調で動きましたが、ここしばらく上値の抑えになっている価格帯は健在で、ザラ場大引け後には先物がここを超えられずに大きく下落しています。
欧州はユーロという共通通貨で経済圏を形成しているかたちになっているものの、日銀やFRBの役割を果たせる機関がありません。ECBはあるにはあるのですが、政治と一体になって対策をとることができず、例えばサブプライムローンの時にFRBが市場中のサブプライム債権を買い集めて吸収する、というような動きができていません(個人債務の集合体と国家債務を同レベルで論じるべきか否かは議論の余地があるとは思いますが)。
週末の首脳会議以降も市場にはECBが国債を積極的に買い支えるという対応を期待する声がありましたが、ドイツの金融当局者が改めてこれを否定しています。先週のECBの会議後にも同じようがありました。このため、先週前半に国債買い入れへの期待感から低下していたギリシア国債の利回りは再び上昇し、一年物で前代未聞の350%にまで到達しています。
年末相場で参加者が少なく、ちょっとした材料で市場が大きく動く可能性があり、特にダウンサイドリスクは高い状態が続いていますので、リスクマネジメントをいつも以上に厳しく行う必要がある相場状況です。
今週は火曜日にFOMCが開催予定となっています。QE3への期待感も高まっていますが、少なくともアメリカの機関であるFRBが欧州の騒動に対して打てる手は限られていますし、当局者としてはQE3は発動したくないというのが本音だと思います。
また、木曜日にはECBのドラギ総裁の講演も予定されています。こちらはおそらく冒頭に書いたような論調(国債買い入れの拡大はしない)が予想されますので、それまでに市場の期待感が高まっていれば悪い材料になるかもしれません。
いずれにしてもファンダメンタルズの要因はどのような形に向かうのか簡単には予想できません。期待や予想で動くのではなく、材料を受けて相場が動き始めるのを待ち、流れに逆らわないように取引することがいつも以上に要求される相場となりそうです。
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